楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

【楽.227】ポジティブ、ハッピーの罠・・・「何かになろう」とすると歪んでしまう理由と対策

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「理想の自分? うーん・・・そりゃあ、あってもいいけど、
  今のあんたが大好きな私は、どうなるんだろうね」
                   (ばあちゃん)

 

■ 「変えるべきもの」と、そうじゃないもの


何かを「変えたい」と思うとき。

結果を変えるために、他人じゃなくて
「自分が変わらなきゃ」と考えるのは、尊いことです。

ただ、「自分の何を変えるのか?」というポイントが大切で、
ここがズレると、苦しい上に結果が出ない。

そして、一番多いズレは、
「自分の性格を変えよう」とすることなんです。

▼「ドジを治したい」
▼「面倒くさがりを何とかしたい」
▼「ネガティブじゃダメだ!」
▼「もっと明るい性格にならなきゃ」
▼「軸がブレないようにならないと」
▼「もっと自信をもって堂々としなきゃ」

・・・などなど。

誤解を恐れずに言えば、
こういう努力って(僕も相当してきましたけど(笑))、
あんまり報われないですよね。

■ 性格が変わったように見える人の真実



「いやいや、性格が変わった人、いますよ!」
と感じることもあるかもしれませんね。

実際、
ドジが治った人とか、面倒くさがりじゃなくなった人とか、
ネガティブじゃなくなった人とか、明るくなった人とか、
軸がブレなくなった人とか、自信が出て堂々とする人

・・・は、います。

でもそれは、「結果的にそうなった」人で、
実は、性格が変わったわけではないんです。
ほとんどの場合。

「行動習慣」が変わったことによって、
「性格」が変わったように「見える」だけなんです。

何を隠そう、僕もそうです。

自信もないまま、ドジなまま、面倒くさがりで
ネガティブで軸もブレやすいままです。
・・・性格は。
そこは変わってない。

でも、「外から見たとき、そうは見えない」。
それは、性格じゃなくて、
「行動」が変わったからなんです。

▼ 「ポジティブになれない私」の『二重の』苦しみ


実は、3つあるんです。

1)変えようと努力すべきもの
2)変えようと努力すべきでなく、自然と変わっていくもの
3)変わらないし、変わらなくてOKなもの

これがけっこう大切な分類で、
2とか3、つまり、「変えようとしないほうがいいもの」を
変えようと無理にもがくことが、多くの苦しみを生んでいる。

そしてこれは、神経系が疲れてしまう患者さんに
共通するパターンでもあるんです。


その代表例が、
「ポジティブになりたい」というもの。

これはもう素質学でも、生まれつき、分かれるんです。
ポジティブタイプと、ネガティブタイプ。

変われるものじゃない。
なのに、何とか変わろうとする。

そうすると、
「変われない自分への否定」を
何度も何度も何度も何度も、くり返すことになるんです。

否定をくり返された人がどうなるか?
――自信を失って、「よりネガティブになる」。

こんなの、悪循環ですよね。

最初からそんなの、目指さないほうがいい。
そもそも、目指す必要さえ、ない。

役割と、得意なことが違うだけです。
ネガティブにはネガティブの良さ、武器があるんです。

※ これには、↓の記事でくわしく書きました。


http://www.rakuyuru.jp/entry/20091116/1258297445

▼「何かになりたい」と願うとき、僕らのパワーは落ちてしまう


「何かになろう」と思うとき、
「今の自分はダメだ」という意図が、どうしても含まれます。

すごくわかりやすいのは、
ある人に、「あなたは理想ではない」と言われたら・・・
という想像です。

すげえ嫌じゃないですか?(笑)

その人が仲の良い相手だったら、より嫌ですよね。

でも、実は、
同じことを、「自分自身に言われている」んです。

「何かになりたい」と思うとき、
「理想の自分になろう」と考えているとき、
「あなたは理想じゃない」って、実は、自分に言っちゃってる。

しかも、
くりかえし、くりかえし。

誰よりも自分のことを知っているような親しい人に、
「あなたは理想じゃない」って、繰り返し言われる。

そんなもん、辛いに決まってます。
実は潜在意識で、そんなことが起こってる。
自覚してないことが90%以上ですけどね。

それで、パワーが落ちるんです。
自己否定が混ざるから。
もっと言えば、「自己否定が根っこにある」から。

だから、
「理想の自分」追いかけるのって、
希望に向かっているようで、実は、
自分で足元を崩してしまうような行為なんです。

▼ 「今の自分」の延長上にこそ、希望がある


ここまでで、きっと、
「なぜ、自分の性格を変えようとすると結果が出ないか」が、
イメージできたんじゃないでしょうか。

成長することを、「伸びる」と言います。
これはすごく大事なヒントで、すごいスピードで成長する人って、
どこか、「のびのび」してる。

その人らしく、のびのびしてる。

ずっと売れてるような芸能人も、そうです。
「最近どんと売れ始めた芸能人」は、もっとわかりやすい。

気張ったところが抜けて、「らしさ」が
よい感じで出てくると、出番(=人気)が増えますよね。

最近でいえば、
アンジャッシュの渡部さんとか、
オリエンタルラジオのあっちゃんとか。

見ていてハッキリと、
「理想の自分」ではなく、「自分らしさ」を肯定しはじめた。
(前はそうではなかったです)

あれは、否定のパワーが、
肯定のパワーに切り替わってるんです。

「今の自分を許せないスタンス」から、
「今の自分を許すスタンス」になってる。

だから見ていて、印象がいい。心地良い。
悲壮感、プライド、コンプレックス、いらない必死さ
などの匂いが消えていきましたもんね。
(こういうのは、見てて気持ちよくないんです)

おかずクラブのオカリナさんなんかは、
出て来た当初から、そうですね(自分を許すスタンス)。
やっぱり、すごい売れ方をしてる。

「見ている人をリラックスさせる」ということ。
大事かつ根本的な魅力です。

その代表のものすごく最たるものが、
蛭子能収ですね。
(なんとなく呼び捨てにしたくなる(笑))

▼「 変える」でなく、「活かす」へ



「理想の自分」が、「今の自分らしさ」と
フィットしないなら、それは追うべきじゃない。

・・・というより、もっと正確に言えば、
それは「理想の自分」じゃなくて、「幻想の自分」なんですね。
「自分の幻想」って言ってもいい。

そりゃあ、追いかけても届かないし、苦しいですよね。
幻想なんだもん。

だから、
ドジならドジなままで。
臆病なら臆病なままで。
ネガティブならネガティブなままで。

「性格を変えようとする」んじゃなくて、
「性格を活かそうとする」ように。

・・・それが難しくても、せめて、
「性格をフォローする」ように。

そう思えたら、ずいぶん楽なはずなんです。
頑張らなくても、がんばれるはず。

▼ 変えようとすべきは、行動習慣(=時間割)


変えるべきは、『行動習慣』です。
性格じゃない。

行動習慣って、具体的にどう変えるのか?
・・・といえば、「時間の使い方」と、
「注意点の設定」です。

▼毎朝、起きてすぐ何をするか?
▼毎晩、寝る前に何をするか?
▼出かける前に何をするか?
▼帰宅したときに何をするか?
▼仕事にとりかかる前に何をするか?
▼仕事が終わったときに何をするか?

▼自分らしさがもっと魅力的に出るように、
 何をする?学ぶ?準備する?何の力を借りる?
▼自分らしさが悪い出方にならないように、
 何をする?学ぶ?準備する?何の力を借りる?
▼自分らしさを知るために、何を体験させる?(自分に)

▼今、自分らしさを封じ込めているものを
 はがすために、何ができる?
▼人と接するときに、何に気をつける?
▼人と接するときに氣を付けていることのうち、
 何をやめる?

――たとえば、こんなこと。

で、実は・・・

▼今、自分らしさを封じ込めているものを
 はがすために、何ができる?

このための最初で最重要な一歩目が、
「性格を変えようとするのをやめる」ことなんです。

だから、今回の記事にもし納得できてたら、
もう一歩目を踏み始めてます。

ぜひ、次のやりやすいものから、
自分にちゃんと聴き直してみて下さい。


というわけで。
ストレス源のさらに根っこにあるブロックが、
ふわっと溶けることを願って・・・。


ではでは、くれぐれも、お大事に!
自分らしさって、自分より周りのほうがよく知ってますね。