楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

それは理由によるよ

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ふいに、突き飛ばされた。
壁に ”ドンッ!” とぶつかるぐらいの勢いで。

何が起きたかわからない驚きと、痛みと、怒りで、
「何すんだ!!」と相手をニラむ。

そしたら……

 
ゴオォオオォォォオォーーーーーッと、
すぐ目と鼻の先を、すごい勢いで車が走り抜ける。
「ぅわ、あぶなっ!!」
……間一髪、ひかれずに済んだらしい。
ショックで、まだ心臓がドキドキして、息がしにくい。

ふと見ると、ぼくを突き飛ばした相手も、
ぼくの横に倒れて、膝から血を流している。
 
助けてくれたのか……と、ようやく、知る。
さっき怒りをこめた「何すんだ!!」を、いたく恥じる。


ぼくらの日常は、こんなことばかりです。

……あ、もちろん、そんな「プチひき逃げ犯」が多いって
話ではありません(笑)

●何かひどいことをされた「思って」
●つい怒りを感じて
●怒りをぶつけてしまうけれど
●冷静になると相手も傷ついていて
●むしろ自分が助けられていたりして
●怒ったこと自体が申し訳なかった

ということが、日常的だ、というお話です。

この世は、誤解であふれています。

怒りの半分ぐらいは、ニセモノの空振りで、
「事実誤認」や「理解不足」が元だったりする。
誰も悪くなかったりする。
たまに、ぼくのほうがよほど悪かったりする(涙)

だから、ぼくは、魔法の言葉を
自分にかけることがあるんです。


「それは、理由によるよ」


――そう、理由によるんです。

あなたを突き飛ばした人がいたとしても、
それが命を救うためだったら、有り難い話でしかない。

あなたを突き放す人がいたとしても、
それが未来のあなたの心を守るためだったら、
有り難い話でしかない。

あなたに冷たくあたった人がいても、
それがもともと、もっとひどい形で、
冷たくしちゃった過去が原因なら、
申し訳ない話でしかない。


理由による。


理由を考慮し忘れているときに、
かんたんに人を非難し過ぎたり、
かんたんに人をホメ過ぎたりして、
なんとも間の抜けた混乱が起きる。
ときにはケンカに、争いになる。

それは誰も得しないストレスです。


悪事に見えることも、理由がしんけんに考慮されるべきで、
その証拠が「情状酌量」というやつです。
犯罪にしても、理由によっては、罰が軽くなる。


西野監督の判断の是非も、理由によります。
メッシの孤立の是非も、理由によります。


あなたの弱点やミスだって、同じ。
理由によります。
理由を考慮もされず、非難されるのは有効じゃない。
非難するのが、誰かだとしても、
あなた自身だとしても。


「表から見えないところで、何があったんだろうね」

って思いやってあげられたら、
ずっとやさしい人間でいられるのに。
隠された勇気に、気づけるのにね。


氣を遣い合うと心が疲れる、というのも、
わからなくはないけれど。
 
思いを遣り合うから、「濡れ衣で怒る」といった
火のようにお互いを焼くストレスから自由になれる。
それもまた、別の真実だと思うんです。


「それは、理由によるよ」
「表から見えないところで、何があったんだろうね」

ぼくが何かをやらかしてしまったとき、
そう扱ってほしいように、
誰かが何かをやらかしてしまったときに、
そう思えますように。


アーメン!