「膝を治したかったら、散歩をやめましょう。
自転車? もちろん、いけません!」
そうお医者さんに通告された
変形性の「膝関節症」のアヤカさん(40代)。
その日から、急に老け込んでいきました……
まず食欲がへり、
お通じが悪くなり、
だるくなり、
スッキリ眠れない。
しまいには「料理まで面倒くさく」なってしまう。
お医者さんの「言う通りに」しただけなのに。
なんで、こんなことになっちゃったんだろう……
「このままでは本当に寝たきりになる!」
と怖くなったアヤカさんは、整体をさんざん探し、
うちに来られました。
――変形性だから治らないんじゃないの?
と、思うかもしれません。
でも、別にそんなことないんです。
10割よくなっちゃう人もいるし、
5割よくなる人もいます。
個人差は、ある。
でも、1割もよくならない人は、いないんです。
正確にいえば、
どんなに悪い人でも、手術しちゃった人でさえも、
2~3割は変わる。
で、その2~3割が「外出できるかできないか」を分けるほど
大切だったりするわけです。
考えてみたら当たり前なんだけどね。
変形性って言ったら「取り戻しがきかねえ!」って
感じがするかもしれない。
でも、変形してたのは「関節」ですからね。
関節の問題は大きいけれど、
血流も筋肉も経絡もリンパも、変えられますから。
「まだやれる人たち」のほうが、多いわけです。
さて、アヤカさんに話を戻します。
「また自転車にのって買い物にいけるのが、うれしい」
「階段もゆっくりだけど、自分でのぼりおり、
できるようになりました」
「娘と本当に久しぶりに、渋谷に買い物に行けました」
(渋谷は「谷」というだけあって、坂や段差が多い)
そういって、彼女は回復していきました。
「安静にしなさい」は、ウソだったわけです。
もちろん、すべてがウソというわけではありません。
1割は真実で、それは「急性の症状」のときです。
わかりやすい例は、ケガですね。
そう、症状には、2種類あるんです。
それは「急性」のものと「慢性」のものです。
急性は一過性で、ケガ的なもの。
慢性は長く続く、体質的なもの。
ケガを代表とする「急性」の症状は、
「今だけどっかが壊れてる」わけでから、
動かしたらいかんのです。余計壊れるからね。
寝違いとかギックリ腰も、ここに入ります。
でも、だるさや冷えがわかりやすいけれど、
長く続く「慢性」の症状の95%以上が、
「血流不足」を大きな原因にしている。
一ヶ月以上続いてたら、肩こりも腰痛も、こっちです。
だから「安静にしていたら悪化する」。
動かないと血流、悪くなるいっぽうですからね。
慎重になり過ぎるお医者さんがいるのも、理解できます。
もちろん、一番避けなきゃいけないのは、
患者さんが悪化しちゃうような事故だからね。
責任問題にもなっちゃうし。
でもね、安静にさせる責任だって、ほんとうは、重い。
悪化しちゃう危険があるからってだけじゃなくて、
人生を変えちゃうことがあるからね。
アヤカさんがもし、
「このままじゃないけない!」なんて危機感を持てずに、
外出をそのまま減らしていってたら……
って思うと、怖くないですか?
安静にすべきかどうか。
見分け方も、ほんとうは、簡単なんです。
「痛くない範囲で、動かせばいい」
これだけ。
ほんとうは、
「急性の症状のときでさえ、
痛くない部分を、動かせばいい」
腰が痛いなら「腰は安静」にして、
膝下を動かしてふくらはぎをプルプル揺らすといい。
肩が動かせないほど痛いなら「肩は安静」にして、
肘から先をくるくる回せばいい。
どっちも、治りが圧倒的に早くなります。
動かさないでいると、あなたの脳は、
「あ、動かさない体にしたいってことなんですね?
了解しましたご主人様、そんなふうにしますね!」
って、適応しちゃいます。
あなたが「元気に動ける体でいたい」と望むなら、
あなたの脳にそう伝える必要がある。
それは「体の動きを通して伝える」んです。
あなたは、あなたの脳に、どんなメッセージを
伝えて「しまって」いるでしょうか?
元気でいたかったら、
一部だとしても、
元気な様子を、見せてあげないとね。
……って、気づけば、ほぼ大事なことは
書き切ったものの、
そういう動画をつくったのでした(笑)
耳でも聴くと、記憶にも残ります。
大切なことだから、ぜひ、
重ねて脳に教えてあげて下さい。
動画だけで語っていることも、ありますからね。
ではでは、くれぐれも、お大事に!
動物だって、じっとし出すと、老け込むもんね。