宮古島の浜。砂の上。
夕焼けを待って、2時間ぐらい。
ただボーーーッとしてました。
あの時間は、黄金だった……
砂がひんやりと足に気持ちよくて、
海風がサラサラと涼しくて。
小さな浜に、30人ぐらいだけ。
みんなテンション高く、泳いだりはしゃいだり、
ワイワイ言ってたんだけど……
空がピンクに色づき始める頃、
みんななんとなく、しゃべるのをやめて、
静かになってくる。
集中するわけではないけれど、
ゆっくり流れる時間を見守りながら、
夕陽と待ち合わせしている感じ。
ただボーッと。
空が淡い朱色に焼けるころには、
シーンとして、波音しか聞こえない。
波しか動いていない。
まるでそこにいる30人が、
海や風も一緒に、一つになったような。
……あの時間は、黄金でした。
いいものだなぁ、って、
しみじみ思ったんです。
自然は好きだけれど、
「今まで、通り過ぎるばかりだったな」と。
「じっとただ自然の中にいる」
という楽しみ方は、すごく久しぶりでした。
そうしていると、
自然のほうが近づいて来てくれるんですね。
勝手に呼吸が深くなって、
氣の出入りが段違いに、深かった……
いつの間にか、
自然を「見て楽しむもの扱い」していたんだなぁ。
本当は「一緒にいるもの」なのに。
反省しました。
Doじゃなくて、Beの対象として、
自然のことを考え直した、という感じです。
そのあと、最後の夜に食べた、
「ざるもずく」、目が覚めるほどおいしかった。
(「ざるそば」の、そばをもずくに入れ替えたもの)
その土地の「滋養」を、思い切り味わう。
目だけじゃなく、耳で、鼻で、口で……
何より、皮膚で。
旅行って、丁寧に味わえば、
「プチ転地療養」になるね。
そして、
少しずつでいいから、
こういうセンスをできるだけ開いて、
東京でも、過ごしていたいなぁ。
きっと、
真に「自然体な人」って、
そういうことなんだろうなー。