楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

「あきらめた5つの夢」が、ぜんぶ “肥やし” になっていた

「あきらめた5つの夢」が、ぜんぶ “肥やし” になっていた


ぼくには5つ、
あきらめた夢があります。

 


1.中学1年のとき、サッカー選手になる夢をあきらめました。
腰がヘルニアになり、膝の靱帯ものびちゃってたからです。
(通販で買った「重り」を足首に巻いて走りまくったためですw)

2.中学3年のとき、心理カウンセラーになる夢をあきらめました。
心理学を学べば学ぶほど「ぼくのほうが病みそう」と悟ったからです。
(心理カウンセラーに向かない人チェックテストが、95点ぐらいでしたw)

3.高校2年のとき、作家になる夢をいったんあきらめました。
圧倒的に材料が足りなくて「単なる日記」しか書けなかったからです。
(高校生が主役でしたが、スポーツのパートは一ミリも面白くならず、
 恋愛パートは書こうとするだけでサブイボと吐き気に襲われ、絶望しました)

4.高校3年のとき、ミュージシャンになる夢を諦めました。
初めてのストリートライブをやったときに、足を止めてくれた
お客さんが3人……しかも友達だけだったからです(恥)
(逆に申し訳なくて、終わった後サイゼリアをおごりました)

5.社会人3年目ぐらいに、マーケティングのプロになる夢を諦めました。
当時ぼくをかわいがってくれた、某一流メーカーのマーケティングの先輩が
天才過ぎて、あまりの自分の凡庸さにサブイボと吐き気に……(以下略)
(その後も、その天才さんは、ヒットを連発しています)


どの夢に関しても、
「断固たる決意だった」とは、言えません。
恥ずかしながら。

ただ、子どもなりに、
ちょっとイタい若者なり(笑)に、
ある程度の勉強や「トライ」はしてみていました。

でも、明確に「この道を極めるのはムリだ」と
肌で感じることがあって、そのたび、
ずっと「どの道に行けばいい?」と思いながら、
迷子として、生きてきました。
整体師になるまでは。


5つの挫折。

これから先のことを、
ぜんぶ考え直さないといけない、挫折。

でもきっと、
「それで良かった」んです。


なぜなら、
この前、ふと気が付いたんです。



今のぼくは……

1.自分が故障して悩んできたからこそ、腰痛や自律神経失調症に
とても強い整体師になりました。

2.カウンセラーになるために学んだ時期があったから、
「整体師なのにやたら話しやすい」という理由で、
まめに通ってくれたり、お友達を紹介してもらったりします。

3.作家にはならなかったけど、そのころに「伝える」という
テーマの面白さを知りました。だから、その後に蓄積してきた知識や
スキルが活きて「整体師の割に、説明がわかりやすい」ことを
評価されたり、動画や出版の仕事につながったりしました。

4.ミュージシャンにはなれなかったけど、呼吸や
施術に「リズム」が大事なことは、教わらなくてもわかりました。
ツボを刺激するときの「響かせる感覚」も、
ギターをやってなかったら、もっと理解に苦しんだと思います。

5.マーケティングのプロになろうと学んだ過去がなかったら、
ぼくは「ひたすらマニアックで独りよがりな頑固職人じじい」
になっていたと思います(笑)
人気なんて出ないままで、整体師として続かなかったでしょう。


たとえて言うなら、
平均点まで届かない「30点ぐらい」で
散っていった5つの夢たちが肥やしになって、
平均をこえる「70点ぐらい」の整体師としての自分を、
いま、作ってくれている。


もちろん、自分の過去が
ムダだったと思いたくないという気持ちが、ぼくにはあります。
だから「こじつけ」も一部、あるかも知れません。


でもね、思うんです。


大半は、真実に違いない。
なぜって、もし最初から整体師を目指していたら、
今の自分には、なれなかったから。

そして、それと同じぐらい、大事なこととして……

「こじつけ力」ほど大事なものって、
人生にそんなに多くなくない?

そのことも、改めて感じたんです。


一部はこじつけが含まれてもいいから、
「大事なことをあきらめた過去」でさえ、
今の肥やしになっている……

あれはあれで、良かった。


少しでもそう納得できたら、
今や「これから」を生きやすくなります。
ずいぶんと。


人間、80年生きるとしたって、けっこう長いです。
(これからもっと伸びそうだけど)

自分がこれからどう変わっていくか、わかりません。
時代がどう変わっていくかなんて、もっとわからない。
この国が10年後にどうなっているか、
たしかな予測なんて、できません。
(コロナでもまた痛感しましたね)
そんな中で「今とは違う自分」がどう生きていくのか、
本当は、わからないことだらけです。


闇の中かも知れないし、
光の中かも知れません。


まるでオセロの終盤みたいに、
今「マイナス」だと思っている黒色が、
急に「プラス」の白色に成ることだって、
いくらでも有り得ます。


ぼくは、
少なくとも5つの夢について、挫折しました。
でも、それで良かった。

それで良かったと思えるように、
「使える素材はすべてかき集めてでも、仕事に活かしてきた」
のかも知れません。

そのことも含めて、良かった。



だってね、誰だってもし、

「(Gotoトラベルとかの)クーポンの金券が
あと5,000円分残ってて地元に戻ったり時間がたったりすれば
どうせムダになっちゃう」

ってなったら……

知恵を絞って、5,000円のベストな使い道を
考えるじゃないですか。
「ぜんぶ使わないと損」なわけだから。

たとえば、
普段は買わない980円もするアジの干物でも買おうかな、とか、
一枚3,000円するバスタオルでも試してみようかしら、とか、
ご当地の洗顔フォームが1,000円ぐらいするけど、
合計でちゃんとほぼ5,000円になるかな?とか……
(ぼくも箱根で「そう」なりましたw)

きっと、色んな種類の経験がある中で、
「挫折経験クーポンの価値」って、
すごい高いんです。

活かされるのを、待ってる。
何年でも、何十年でも。


多くの有力者たちが、
講演や著書のなかで「大きな挫折」について必ず語るのは、
その証拠なんでしょう。


長くなっちゃったから、
ひとことで、まとめますね。



「すべての挫折は、伏線である」
やがて「回収される」ときを、待っている。



そう断言しておきます。

真実かどうかは棚上げにしてでも、
そう「思い定めた」ほうが、体にいいからです。

この可能性を頭のすみに入れておくだけでも、
過去の挫折が、ひょっとしたら「資産」に
化ける日が、来るかも知れません。

少なくとも、
「挫折」という仮面がはがれて、
別の顔を見せるかも知れない。
後悔という重荷が成仏することだって、ありえます。

未来に向けて何かにトライするときにだって、
「別に挫折したってOK」なんだから、
最初の一歩を思い切って踏み出せるかも知れません。

もし、挫折してしまったときだって、
「これも一種の伏線だ」と決めつけてみたら、
受けるダメージが軽くなるかも知れない。

「この伏線をあとでどう回収しようか」と考えて、
気持ちをリカバリーに切り替えるのが、
早くなるかも知れない。

まるであなたの生活が、
あなた主演の「劇場」になっていくような。



ちょうど昔、ある人が、書いてました。


『たしかに過去そのものは、変えられない。
 ただし、過去の「調理法」なら、変えられる』


つってね。


……まあこれを書いた「ある人」って、
ちょっと前の、ぼくなんですけどね(笑)
(引用の意味無し)


ではでは、くれぐれも、お大事に。
そういえば、熟成や発酵を待ったほうが
美味しくなるものって、多いですしね。
特に、しょっぱいヤツはね……