楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

時には「レンタルおかん」のように。

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つい先日、親戚のお子さん、
3才の女の子を預かりました。

明るくてよく笑う。
怖がりだけど気遣いもできる、かわいい子です。

ちなみにぼくは、子どもが嫌いではありませんが、
相手をするのはけっこう苦手です。
慣れてないのも大きいんでしょう。

いっぽう、うちの奥さんは、
「レンタルおかん」みたいになります。

 


この日は、
プレゼントのおもちゃを用意してありました。

小さなスマホ型のおもちゃで、
1~9までのボタンを押すと、色んな音が出ます。
挨拶、きらきら星の歌、数字、英語などなど。
「知育おもちゃ」的なやつですね。

そしていざ、
その女の子におもちゃをあげる段になって、
ぼくが普通に「はい、プレゼント」といって渡しますが……
彼女は固まって、リアクションに困るばかり。

喜ぶどころか「何これ~……」といって体をひいて、
お母さんの後ろに隠れる始末です。

うーん、どうしよう……


そこんとこ、
うちの「レンタルおかん」は、違いました。

まずはそのプレゼントのおもちゃで、
楽しそうに自分が遊び始めました。

電話ボタンを押して会話ごっこをしてみたり、
ボタンを押して聞こえてくる英語を
明るい声で繰り返してみたり……

すると、
女の子が興味をもって、
おもちゃをのぞきこむようにして見ながら、
ソーーッと近づいてきました。

「やってみな? まずこのボタンを押して……」

おもちゃを本人の手に持たせてあげて、
反対の手を握ってボタンまで彼女の指を運び、
一緒に押してあげる。

『もしもし、コンニチハ!!』

アニメのアンパンマンの声に
「ポスターカラーの黄色」を足したような
ハイトーン・ボイスが流れてくる。

その子もついに
「きゃきゃきゃきゃきゃ!!」って喜んで、
おもちゃを自分で手に持って、遊び始めました。

その後はもう「全自動」です。

ボタンを押す度に出てくる音に
キャッキャキャッキャ笑いながら、
しばらくおもちゃに夢中になってました。


すごいな……同じオモチャなのに、
喜ばれ方、ぜんぜん違うなーって思いましてね。

それと同時に、ぼくらは仕事でも、
こういう「レンタルおかん」をやらなきゃな、って
思ったんです。


改めて考えたら、
見慣れないものや見慣れない人がちょっと怖いのは、
大人だって同じです。
ほんとうはね。

はじめて会う人、
はじめてのお店、
はじめての整体、
はじめての美容院、
はじめての場所、
はじめての国、
はじめての遊び、
知っている人が相手だけど初めての体験……などなど。

そういうときに、ぼくらは、
充分にやさしくやれてるでしょうか?

わかりやすくて安全で楽しいところを
まずちゃんと見せてあげて、
体験させてあげて、
新しい世界に「大歓迎」する。
その後は、本人に任せつつ、見守る。

……そういうウェルカム精神みたいなものって、
品質だのサービスだのとかって小難しいことの前に、
もっともっともっともっと大事だな、と。

優しさのレベルを、そこまで上げていきたい。
時には「レンタルおかん」のように。


そしてぼくがもう1つ、必要性を感じたこと。

それは、
「自分が自分のためのレンタルおかんになってあげる」
という発想です。

これだけ「情報が先周り」してくる時代になると、
逆に、知らない体験が怖くなったりします。

Youtubeで何でも見られるし、
知っている範囲でも充分楽しいし。

でもそういう中で、
自分がせまく小さく頑固になってしまわないように、
「レンタルおかん」が必要です。

自分自身に、
わかりやすくて安全で楽しいところを
まずちゃんと見せてあげて、
体験させてあげて、
新しい世界に「大歓迎」していく。

たとえば……

●趣味にしても「超簡単なもの」から始めて
 自分に小さな成功体験をまずさせてあげるとか

●セルフケアはまず1分でOKってことにして
 習慣をつくるところからやってあげるとか

●何かを学ぼうと思ったら「マンガで学ぶ○○」みたいな
 すげえやさしいやつから始めてあげるとか……

大人になると、
そんなふうにしてくれる人が、周りにいなくなります。
もしやってもらえたとしても、よほど上手じゃないと、
「子ども扱いしないでよ、ブー」ってなるしね(笑)

(書きながら思ったけど、これを超上手に
 やってくれるのがディズニーなのかしら)


だから、自分でやるんです。
時には「レンタルおかんのセルフレンタル」のように。
(ややこしいわ)


3才の女の子がようやくぼくに懐いてくれた頃、
そんなことを、ぼんやり考えましたとさ。


おかん性、足りてますか?



ではでは、くれぐれも、お大事に。
日本人は父性の扱い方を急速に忘れつつ、
母性に飢えてばかりいる……感じがするなー。