脳は暑いのが苦手です。
「熱中症で意識を失う(脳がオフになる)」
のが、その証拠。
頭が熱くなるようなときに、
頭に血がのぼるとか、上気する……なんて言い方もしますね。
どちらも、「まもとに脳が働かない状態」です。
あ、「頭寒足熱」というのも、わかりやすいか。
頭は冷やすべきもの、足は温めるべきもの、
という東洋医学の健康訓ですね。
さて、どうしてこの話を、しておきたかったか?
それは、
「お風呂でプチ熱中症になってる人」が、
思いのほか多いからです。
これ、要注意なのは……
●熱めのお風呂が好きな人
●長風呂をしがちな人
●寒がりな人
たちです。
大事なことなので、理由を言いますね。
まず、
40度をこえるお風呂に入ると「深部体温」が
けっこうな速度で上がります。
たとえば、15分もあれば38度まで上がるそうです。
これ、ごくごく単純に「高熱状態」ですよね。
寝込むぐらいの。
もし42度のお湯なら、20分で40度まで熱が上がります。
こうなるともう、倒れてもおかしくないレベルです。
また、それこそこんな寒い季節には、
「首までつかりたい」ときがあります。
かといって、それが長く続いてしまうと、
心拍数や体温がグイッと上がってしまうため、
その調節役である自律神経にストレスがかかります。
……こんな風に、
●熱めのお風呂が好きな人
●長風呂をしがちな人
●寒がりな人
たちは、
お風呂が「健康にマイナス」になることも、あるんです。
特に浴室でスマホやタブレットなどを見る人は
時間を忘れてしまいがちなので、
入浴時間が逆に負担になっているケースを多々見受けます。
水場であるためか電磁波の影響も受けやすい場所ですので、
特に気をつけたいところです。
さて。
じゃあ、どうしたらいいか?
●40度をこえないお湯
●10分~15分ぐらいの入浴時間
……というのは、
「よく言われる基礎」ですね。
ただ、今回はもう一歩、
「使える法則」をお伝えしましょう。
なぜって「個人差」があるからです。
基礎のままやることが必ずしも「あなた」に
ベストかは、わかりません。
熱めのお風呂、長目のお風呂のほうがいい人だって、
いるはずなんです。
そこで使える基準は、
「汗が出始めたら、あがりどき」
ということです。
よく考えてみると、
「汗を出す」=「体を冷やすための調整が始まった」
ということでしょう?
つまり、
「温めはもう充分」という体のサインなわけです。
だから、ここから先は暖まると言うよりは、
負担の方が大きくなる。
「もう冷やしたいのに、温められ続ける」わけで、
たとえるなら、
自律神経を<追い風に向かって全力疾走させる感じ>に
なるわけです。
そりゃあ、神経疲労もおこしますよね。
当然、脳は「興奮側」にいっちゃうので、
睡眠も浅くなるわけです。
だから、
温度が何度だろうと入浴時間が何分だろうと、
「汗ばみ始めたら、上がろう」
と思ってたら、OKなんです。
教科書どおりに考えるより、あなたの体に良いですよ。
……で、
「おしまい!」
でもいいんですけど、もう一つだけ。
この「負のサインの出始めが、やめどき」
というのは、すごく使える法則なんです。
たとえば……
●満腹感をおぼえ始めたときには、もう食事の止めどき
●痛みを感じ始めたあたりが、ストレッチや指圧のやめどき
(それ以上の強さにしないほうが良い)
●飽きを感じ始めたときには、活動の切り替えどき
(あとでまた戻ってもOKだけど、一度、違う活動をはさむべし)
みたいなことね。
けっこう応用が利く法則だから、
ぜひ、覚えておいてね。
「やめどき」を間違えなければ、
大きな被害を受けるリスクって、
かなり小さくなるからね。
ではでは、今日もお大事に。
ホッカイロも「貼ってた場所が汗で濡れてた」なら、
むしろ冷えが悪化するからね。気をつけて。