楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

人生がつまらなくなる原因と対策

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「毎日がなんか退屈です……」

そんな人が、えらく増えちゃったね。

リモートワークとかで、
【自由っぽい時間】が増えたのに。

いやたぶん、それが原因なんだろうね。

 


ぼくらは、
「自分ですべてを選べること」を、望みがち。
だけど、それは自由とはけっこう違うんですよね。


たとえば、
ランチを食べに定食屋さんに行ったときに、

「うちには100種類の定食があります」

って言われたら、
ちょっと困っちゃう。

1つしかメニューがないのは、楽しくない。
でも、100個もあると、選ぶのが大変。

オススメが3~5個ぐらいあって、
「いい感じに絞ってもらった選択肢から好きに選べる」
ぐらいが、一番ちょうどいい。

そんな感覚、ありませんか?


仕事も、
住む国も、
友人も、
結婚相手も、
旅行先も、
趣味も、
100以上の候補とかがあると思っちゃうと、
「かえって迷って大変だし、楽しくない」ものなんです。

つまり、
「何でも選べる」は、自由ではない。
少なくとも「自由感」は、ない。

ぼくらは「ほどよい自由」が好きで、
そこには「適量の不自由」が混ざってる。



だからね、

「選べ過ぎて、つまらない」

ってことが、あるんじゃないかなぁ。
YouTubeでも、Netflixでも。


ちなみに、
見方をちょっと変えると……

すべてを自分の好みにできるということは、
すべてが自分の「想定内に留まる」ということ
でもあります。

そうなると、
ガッカリや失望のリスクは少ないかも知れないけれど、
驚きや感動といったハッピーも「小ぶり」になる。

「結末が完全に読めちゃうドラマ」
みたいなもんでね。

そろそろ、
「インターネット上の豊富なコンテンツ」
という体験自体に、
ぼくらはもう、飽き始めてるんじゃないかなぁ……




だからね、ぼくは思うんです。

結論。
今、ぼくらに足りないもの。


それは……



「ノラ犬」なんです。




……ええ。

もう一回言いましょうか?

あ、別にいい?(笑)



ノラ犬なんです。
(やっぱりもう一回言いたい)



覚えてますか?

小学校のころ。5時間目。
興味もないし得意でもない、社会の授業。
給食の揚げパンはうまかった。
でも、もう今日、ほかに楽しみはない。
あとは消化試合。

退屈だし眠い。

ウトウトしていたら……


……ゥウゥウゥゥゥウウウウ、ワン!! 
ゥワン!!!



あ!

あれは!!



「しば助」が来た!!



だだっ広い校庭を、
いかにも楽しそうに走り回る、柴犬。
脚から下がもう、グルッグル。
首輪はしていない。

にわかに教室がザワザワして、
先生も何ごとかと授業を中断する。
みんなで窓辺に走り寄って見れば、
横のクラスも下のクラスも上のクラスも、
みんな同じように、窓から顔をニョキニョキはみだしてる。

「しば助~~~~!」

「ハラ減ったのかー」

「誰かさっきの残りのパン、持って来い!」

「オイオイお前ら、席に戻れー(苦笑)」

「先生だって、ちょっと楽しいくせに(おませ女子マリコ)」


……なにコレ、お祭りみたい!


しば助は用務員の柴田さんに保護されるまで、
土けむりを上げながら音速で校庭を駆けまわり、
カール・ルイスのようにみんなの注目と声援を集め続けた。


すごい楽しかった。
彼はそうやって急に現れる、ヒーローだった。




さて……わかります?
(似たような体験、ありません?)


退屈な日々に足りないのは、これ。

ノラ犬なんです。




「そんなこと言ったって、最近、
 日本じゃあめっきり、ノラ犬なんて見なくなったじゃん!」

と思うかも知れない。

でもね、ぼくが言いたいのは、
さすがに「ノラ犬を探せ」って話じゃあないのよ(笑)



ぼくが「しば助」というノラ犬に託した意味は、
「不確実なもの」のことなんです。

さっき言った「想定内」の逆ね。

ぼくらはもっと
「想定外」の不確実なものに触れたほうがいい。
心や体がマヒしてしまう前に。


人間って……というか脳って実は
「不確実なもの」が好きなんです。


安心・安全は、ほしい。
土台としてね。
けれど、それだけじゃあ、つまらない。

人間って「移住し続けた種族」だからね。
特に日本人なんて、始祖の地であるアフリカから
めっちゃくちゃ遠くまで来てるから。
「極東」ですからね(笑)

狩りをした頃の記憶もあるし、
「新しい狩り場」が常に必要だったし、
「新しい食べもの」も探さなきゃだし、
「新しく住める土地」だって求められていた。

だから、本能なんだと思うんです。

スリルの本質ってたぶん「不確実性」なんです。
それは可能性そのものでも、あるからね。


たとえば、
ぼくらが「不確実性を愛する」証拠としては……

●宝くじが好きな人が驚くほど多い(公務員さんでさえ)
●その他のギャンブルにハマる人もいっぱいいる
 (麻雀、競馬、競艇、カジノ、投資の一部、仮想通貨の一部……)
●先の読めない映画にドキドキする
●不良が捨てネコに優しいとドキドキする
●「見たことがないもの」に基本、ドキドキする
●サプライズなプレゼントを喜ぶ人もいる
●勝ち負けがわからない試合に熱中する(スポーツとかね)
●ちょっとミステリアスな人に興味を持っちゃう
●っていうか「ミステリー」という分野がそもそも人気
※最初から犯人がわかってる刑事コロンボにだって「謎」はある
●勝率が低いチームだって愛せる(むしろ情熱的になる)
●自分の出世の「天井」や「生涯収入」がわかってしまうと
 モチベーションがガクンと下がる(不確実性が無さ過ぎて震える)
●「ガチャ(ガチャ)」が永遠に大人気
●新しい人気のオヤツが出たら食べてみたい
 (それにしてもポテチは新しいのが出過ぎだと思う)
●確実にもらえる500円より、ジャンケンに買ったら
 もらえる1,000円にちょっと惹かれる
●最近「もう中学生」をやたらテレビで見る(笑)

みたいなこと、かな。


ぼくらの脳は、
そういう「不確実性」をはらんだものに触れると、
やわらかくなる。
心が「決まったサイズの箱」から飛び出して、
新しい空気が吸える。


もちろん、
すべてを不確実にする必要は、ありません。

適度なラインは
安心7:不確実3……あたりでしょうね。
(個人差はあるだろうけど)

ただ、
安心9:不確実1とかになってくると、
つまらない。
自分がどんどん「せまく」なる。

それって実は、
「脳のシワが減る」なんて言われ方をするように、
頭にもカラダにも、いいことじゃないんですよね。

むしろ、
「何となく不安感がある」という理由に、
あまりに不確実性……つまり未来への可能性が足りない
平坦な生活をし過ぎているってことだって、あるかも知れない。
(仮説だけどね)


だから、
生活の中に「不確実性」を、確保しよう。


コツは「校庭のノラ犬」的なものを、探すこと。
要は「何それ?根性」だと思うんです。

いろんなものについて、
「何それ?」って、
積極的に思ってみる、ってことね。

たとえば……

普段は見ないサイトを見る
普段は見ない番組を見てみる
普段は行かないところに行ってみる
普段はそんなに話さない人と話してみる
(一個だけ新しい質問をしてみる)
普段とは違うものを見ながら散歩してみる
普段は食べないものを食べてみる
普段とは違うトイレットペーパーを買ってみる
(最近、すごい色んなのが出てるね)
普段は見ないスポーツを見てみる
普段は受けない整体を受けてみる
普段は読まない雑誌を読んでみる
普段とは違う寝相を試してみる
普段とは違う種類のセルフケアをしてみる
やったことない料理をつくってみる


などなど。


そして、最後に。

やっぱりね、思うんです。


この世で一番不確かなものって、何か?
つまり「面白ポテンシャル」が高いものって、何か?


どう考えたってその答えは……


人間


なんですよね。


だって、こんなにヘンな生き物、いないもん(笑)

やることなすこと、
どんどん変わっていくんだから。

「最近サルが焚き火を覚えました」
なんてニュースはないけど、
人間はいろんなことを「新しく覚えて」いくもんね。


きっと、
「会ったことがない人に会える機会」
って、手間ヒマをかけて工夫してでも、
キープすべきことなんだろうなぁ。

心身がガンコになって老けないためにも、ね。


そんなわけで、
話はちょっと脇道にそれたけど……


要は「ノラ犬」を探そう!
ってことですな。


ではでは、今日もお大事に。
退屈ってどうも健康によくないから、
今回のことは割と真剣に考えてきた問題でした。