楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

「正しいポジティブ」は2つだけ



できること探しと、できること試し。

これら2つだけが、
「正しいポジティブ」だと思うんです。
(いきなり結論)

ただ、
この区分けが……なかなかできないんだよね。
それで、苦しむことになる。

だから今回、ちゃんと考えてみましょう。

 


そもそもね、
ぼくらがとれる行動ってきっと、4種類なんです。

1.できること探し
2.できること試し
3.できないこと探し
4.できないこと試し

これらの行動の「割合」が、
人をつくり、その人の未来を生み出す。

そう、ポイントが何かって、
これらの1~4が、
「変な風に偏りがち」ってことなんです。

↑の4つだけをみたら、
「後半の、できないこと関連なんて、やらないでしょ、フツー!」
「そりゃあ、できることを中心にやってますよ、大人なんだから!」
って思いませんか?

でもね……決してそうじゃない。

結果が思うように出ないときは、特にそう。
1と2の「できること」の内容が薄かったり、
3と4の「できないこと」が「できること」のように
見えちゃう問題(ドロ沼)にハマっていることが、本当に多いんです。


……というか、逆にいうと、
ちゃんと1と2の「できること」のサイクルを回していたら、
結果が何も出ないなんてことは、ほぼ無いんです。


さて。


結論はもう書いちゃったから、
ここからは、具体例と実践方法に入りましょう。



たとえば、
なかなか解消しない肩こりに悩んでいたら、
どうするか?


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▼1.できること探し

これは簡単で、本でもYouTubeでもいいから、
何が肩こり解消に役立つか、調べるということ。
人に聞いてもいい。
知恵や経験があるなら、自分で考え出してもいい。

探せば探しただけ、
ストレッチやらマッサージやら運動やら、色々出てきます。

ここで大事なのは、
この時点でもう……

1)自分にとって新しい(やったことがない要素がある)
2)自分に合っている可能性が高い(50%以上)
3)継続できる

というものに絞る、ということ。
これをやらないと、数ばっかり増えちゃうからね。

ぼくは常々思うんですけど、
「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」ということわざは、
こと健康には、当てはまらない。

「上手な鉄砲」か、または
「下手なりに狙いを定めた鉄砲」じゃないと、
数を打っても当たらないんです。

厳しいこと言ってるけどね、マジで重要。
本当に下手な鉄砲をうつと、自分に当たることもあるしね……

それも踏まえた注意点は、
「数はストックしておきたいけど、多すぎても混乱する」
ということ。

だから、できること探しについては、
【ネタ3つは常に確保】ぐらいがちょうどいい。


※ここに「(実は)できないこと探し」を混ざてしまう
 ケースも、とても多いです。

1)自分にとって新しい(やったことがない要素がある)
2)自分に合っている可能性が高い(50%以上)
3)継続できる

これら3つに当てはまらないなら、それは、
「できないこと」だと思ったほうがいい。

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▼2.できること試し

1の「できること探し」で見つけたものを、実際にやる。

ここでは……

1)学んだ内容をちゃんとマネして覚える(基礎)
2)自分の感覚にあうようにフィットさせる(応用)
3)一定期間つづけて変化をみる(観測)
4)続けて行くレギュラーものを仕分ける(定着&パス)

という4ステップが、すべて大事。


1)基礎
本なら本で、しっかり読み込む。
写真と解説をくわしくみて、できるだけ正確に再現する。
そしていったん覚えてしまう。

その上で……↓

2)応用
多くの場合「そのままでは自分には最適じゃない」から、
覚えてやれるようになったものを、ちょっとずつ
自分がやりやすいようにアレンジする。

このとき「もとの解説」をしっかりおさえて、
目的やコツといったポイントからはハズれないようにする。
「原型」を大事にしないと、
せっかくのプロの知恵を土台にできなくなるから。
(……あ、「台無し」って、そういうことか)

プロがつくった土台に乗ってこそ、自分じゃいけない高さまで飛べる。

そして……↓

3)観測
1日や2日ぐらいで簡単に評価しないこと。
まして1回試しただけで「これ違ったわ」と断じるのは、
宝の「捨て腐れ」です。
(もう戻ってこないし、絶望ばかり溜まる)

健康法の評価には、少なくとも3日、
本来なら1~2週間はかけたほうがいい。
なぜなら「体にだって修理や再編成の時間が必要」だから。
深い症状や付き合いの長い症状であれば、なおさらそう、です。

そういう意味で
「評価」ではなく「観測」というイメージが良い。
一歩ひいた気持ちで、大事なお花かお星様にでもそうするように、
自分の変化を見守る。

ほいで最後に……↓


4)定着&パス
良い変化の兆候があって、かつ、心地良いものを「採用」して、
習慣に組み入れる。
(そうじゃないものは、今はパス、とする)

そもそも、
ここまでのステップで……

新しくて自分に合いそうで継続できそうなものを見つけて
ちゃんとマネした上で原型をアレンジしてある程度の期間ためした結果
良い兆候が出ていてかつ心地よいもの

……に、絞れているからこそ、
「習慣化」なんていう大変な作業が、できるんです。
やる価値があるし、やろうと思える。


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はい。


ここまでが「正しいポジティブ」です。


正直、できること探しもできること試しも、
ちゃんとやれる人(こと)って、珍しいんです。

たとえば、
1の「できること探し」(リサーチ)ばかりやり過ぎていて、
2の「できること試し」(実践)のほうが足りないケースって、
すごく多い……ですよね。

逆に、行動力があるタイプで、
1の「できること探し」(実践)が甘くて、
質がなかなか上がらないまま
2の「できること試し」(リサーチ)ばかりを
繰り返していることもある。

これら2つは車の両輪みたいなものだから、
どっちかだけが強いと、片輪走行みたいになるんです。
つまり、その場でグルグル回るだけで、動けなくなるってことね。

それに、
それぞれの「できること」の中身が、
しっかり練られていないことも、よくあります。

まあ、そもそもこんなこと、
どこかで教わるものでもないからね。
このテーマにどう名前を付けたらいいのかさえ、
よくわからんですし(笑)
(だからこんなクソ真面目なことでも、書こうと思いましたw)



はい。


そんなわけでね、
ここまで説明した感じで(上手じゃなくても)
「できること探し」と「できること試し」という
2つのサイクルを回していない場合は……
(または、こんなことをそもそも知らない場合は)

結果が出るほうがおかしいの。

だから逆に安心して(笑)。


そして逆に、
今回くわしくくわしく書いたステップを参考にしてもらったら、
「できること」の質が上がります。必ず。

今までより結果が出たり(たとえば肩こり改善)、
自分のことがわかったり、やる気が増えたり、
知恵が得られたりする(体について知る、センスがよくなる)。

その結果、
1の「できること探し」の質が必ず上がる。
さらにそれを元にした2の「できること試し」の質も上がる。

原則、これが続いていく以上、
ほとんどのものごとはポジティブな方向へ向かうんです。

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というわけで、ここまでが、
「正しいポジティブ」のやり方でした。



ところが、
難しいのが、ここからだね。


あとは「よくあるNG例」だと思って、
軽い気持ちで読んで下さい。
(そのほうがきっと、胸が痛まないから 笑)


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▼3.できないこと探し

これ……やっちゃうんです。
もちろんぼくも含めて、みんなやっちゃう。

なぜこれをやっちゃうか。

代表的なのは、
「希望を保とうと努力し続ける苦しみ」から
解放されたい……という気持ちです。

誰だって
「うまくいかないこと」のほうが多いので、
この気持ちを持つこと自体は、自然です。

ただこれが強くなり過ぎると、
「自分の可能性を自分で制限する」クセがついてしまう。

たとえば、

●自分は遺伝的な理由で、○○できない、変われない
●自分は生まれつき背骨が曲がっているから……
●自分の体質的に筋肉が硬いから……
●自分は前にもそれをやったことがあるけど、ダメだったから……
●自分はまだそのレベルじゃないから……
●自分は幼少期のトラウマで……

だから、できない。


これね、わかるんです。
頑張るのって、辛いから。
頑張ったあとで結果が出ないのは、もっと辛いからね。
それが怖くてブレーキをかける気持ちが、誰しもに、ある。

でも実はね、
「できないこと探し」をしちゃうのは、
逆に、まだ諦め切ってないから……なんです。

これ、わかります?

本当に諦め切っていて、
心までパサパサに渇いている人は、
言い訳さえしません。

心の奥に「どうにかしたい」というアクセルがあるから、
強いブレーキで止めようとするのよ。

だってそうでしょう?

もしアクセルがないんだったら、動きゃあしないんだから、
ブレーキなんて要らないんだもん。


……で、実はここに来てついに
今回の記事で一番大事なことを言うけれど(遅っ!)……

「本音では頑張りたいと思っている自分」を
諦めさせるためにできないこと探しを続けるのって、
「できること探し」の努力より、辛いんです。
ほんとうはね。

だって、本音に反してるんだもん。
そんなにきつい「自己否定」って、
他になかなか無いぐらいなんです。


だからね、
「できないこと探し」をしちゃってる自分に
気づいたら、一旦やめよう。
金輪際やめて……なんて急なことは言わないからね。
気づいたときだけでも、やめてみよう。

それは「セルフいじめ」だからね。


「素直に小さいことからやり直していいんだ」って、
自分に許可を出して欲しいんです。

もちろん、
それが簡単じゃないケースもあることは、わかります。

でもね、
諦めるのも頑張るのもどっちも楽じゃないんだから……
しかも本当は諦めるほうがきつくて
「できないこと探し」をしてるんだから、どうせなら、
まだマシなほうを、とろう。
諦めることを、いったん、諦めよう。


そのことを、なんとなくでいいから、
理解しておけたらいいなぁと思うんです。

(ぼくも含めて、これからいつ、この領域に
 入っちゃうかなんて、わからないんだから)


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……というわけで、
熱くて長くてしつこい話をくわしくネチっこく
お届けしてきました。

よくぞここまで、読み切りましたね。
お疲れさまです!(笑)


でも……(言いにくいんですけど)
ほんとうは、
「できないこと探し」には、もう一つのパターンがあります。

ちょ~~~~~簡単にいうと、それは、
「できもしないこと探し」です。

いわゆる魔法のような解決を求め続けて、
彷徨っちゃうパターンですね。
根拠や実績といった信頼性を冷静にチェックできず
「虫のいい話」にどんどん食いついてしまう。

しかもそれを自分では正しい努力、
つまり「できること探し」だと、勘違いしてしまう。
(まわりから見たら、違うのは明らかなんだけどね)

その先には「▼4.できないこと試し」が、待っています。
自分の頭で考えることや観測することなどをやめて、
何かにのめりこみ、依存してしまう。

できないこと探しが「彷徨う」状態、
できないこと試しは「溺れる」症状です。


……と、
500文字ぐらいでザクッと説明するつもりが
ものすごい文章量になってしまったけれど(笑)
この4つの区分けを把握する効能は、大きいと思ったんです。


1.できること探し
2.できること試し
3.できないこと探し
4.できないこと試し

ぼくらは苦しいときほど……
うまくいかないときほど、
3や4に向かいがちです。

そのパターンを、知っておく。
そうなりそうなときに、気づけるようにしておく。
苦しいときには、そうなっちゃってないか、考えてみる。

「できること探し」と「できること試し」に、
少しずつでいいから、戻ろうとしてみる。

そのほんの小さな試みが、
大きな分かれ目で、
ぼくらを「ポジティブなほう」に導いてくれることが、
きっとあるはず。

明るいほうに考えることは難しいときでも、
窓を開けることなら、できる。

今回は、
ポジティブ・シンキングよりずっと大切な、
ポジティブ・アクションのお話でした。
(そうだったんだ!)


ではでは今日も、お大事に。
お寺の修行とか風水の基本に「お掃除」があるのは、
多分、こういう意味だと思うんです。