楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

選択肢って実は、4つだけ


この前、氣がついたんです。
ぼくらの選択肢って、実は4つしかない。

仕事でもプライベートでも、
人間関係でも健康法でも、まったく同じ。

その4つというのは……

●1.今までと同じ考え方で、今までと同じことをやる
●2.今までと同じ考え方で、新しいことをやる。
●3.新しい考え方で、新しいことをやる
●4.新しい考え方で、今までと同じことをやる(やり直す)

というものです。

 


今まで以上の成果が欲しい、
何かをより良くしたい、と思ったら、
1の「何も変えない」じゃあダメってのは、みんなわかってる。
そうですよね?

でもね、
多くの場合、2とか3も
うまくいかないことが多いんです。


なぜか?

まずは2の、
「今までと同じ考え方で、新しいことをやる。」
というのは、
肝心である考え方や古い常識は変えないまま、
「新しいこと」に飛びついてしまう、というケースです。

これだと、
反省も修正も熟慮も学習もほとんど要らないから、
楽ではある。
ただ、「新しいこと」をちゃんと活かせないんですよね。
考え方がアップデートしてないために、
手段の新しさについていけずに、チグハグになるからです。

たとえるなら、
ボサボサの髪型もだるだるの体形も
青いひげのそり残し後も「そのまま」で、
服だけオシャレにする……みたいなことだよね。

もういっちょ言うなら、
とりあえず「ゆるキャラ」はつくってみたけど、
企画力も予算もなく、お役所体質のままやってるから、
魅力も特長も弱くて人気も出ない……みたいなね。

まあ、
ちょっと言い方がひど過ぎるとは思いますけど(笑)
小手先だけだから、バランスが悪いということ。

ノウハウや手法だけ輸入すると、
そんなことになりがちです。



で、次の3の……
「新しい考え方で、新しいことをやる」
というものについて。

これは、ギャンブル要素が強くなっちゃうんです。

新しい考えになじめる確率と、
新しいやり方になじめる確率が
どっちもが低めに重なるから、
そもそも「ちゃんと実行できる見込み」が低い。

しかも、
その新しい考え方なり・やり方なりが
本当に「成果」につながるかを判断する力や経験値が、
こちらに無いんです。
なぜって「新しすぎる」から。

だから、一発逆転みたいに、
「俺はビットコインで不死鳥のように蘇る!」
とか言ってると、
あえなくオーマイガーなことになるわけですね。

つまり、
考え方もやり方も新しいようなものは、
ハイリスク・ハイリターンに見えて……

実はハイリスク・ローリターンなことが
ほとんどだったりするぜ、と。



じゃあ、何が良いのか。


「勝率」が一番高いのは、4だと、
ぼくは思うんです。

つまり、
「新しい考え方で、今までと同じことをやる(やり直す)」
ということ。

これこそが、成長や変容なんじゃないか。

やり方にはなじみがある。
ただ、視点や使い方を変えてみる、深めてみる。

その良い例は、
最近話題になっているケンタッキーです。

ケンタッキーでは、
今まで40年間使い続けた
「サンド」という呼び方を「バーガー」に変えました。
それで、売上が激増しているんです。

「バーガー」と呼んだほうがピンと来る人も多いし、
オンラインで商品を探しているときに
「バーガー」で検索する人も多い。

だったら、そっちを大切にしよう。

そうやって発想や視点をかえて、
お客さんに「より届きやすい」ように
商品の呼び名……というよりは “位置づけ” を変えた。
そしたら、目に見えて成果に現れたわけです。

ここで重要なのは、
商品自体を変えたわけではない、ということ。
「自社のこだわり重視」から
「お役さん側の心理や使い勝手重視」へと、
新しい考え方を採用したんです。


これってね、入念に
気をつけたいところだと思うんです。

だってね……

ぼくらはつい「新しいもの」に期待します。
初物が好きです。

健康法でもまったく同じで、
「これはあんまり効かないから、また別の新しいやつはない?」
って、なりがちです。

それが「ワナ」なんだよね。

ちょっと怖いたとえかたになるけど、
「今回の結婚はあんまりいい感じゃないから、別の新しい人いない?」
って人がいたら、ヒクよね?(笑)
しかもそれが2度や3度じゃなく、くりかえすとしたら……。

「とっかえひっかえ」というか、
「弘法じゃないやつは筆を選び過ぎ」というかね。


いっぽうで、
「呼吸をちゃんと意識してみたら、ストレッチが急に効いた」とか、
「力の抜き方がわかったみたいで、
 今まで難しかった体操が一気に気持ち良くなりました」とか、
そういう体験を教えてくれる人たちが、います。
これは明らかに、
手段ではなく本人(本体)が、アップデートされている。


一度手にしたものを、簡単には捨てない。
工夫して使う。使い切る。
そういう人は、明らかに、治りやすいんです。

それこそ、
「新しい考え方で、今までと同じことをやる(やり直す)」
というスタンスですよね。


じゃあ、もう一歩踏み込んで、
なぜこれが、成果を生み出しやすいか?

それは、
「根っこのところで相手を信じているから」です。

つまり……

「どんどん新しいやり方にしなくたって、
今知っているやり方にはまだ引き出せていない
価値や魅力があるんじゃないか」

そういう信念が、ある。

そういうときって実は、
相手や対象を信じているようで、
ほんとうはその奥で、
自分自身のことも信じているんです。

「今わかっている以上の価値や魅力を
見つける力が自分にはあるんじゃないか」

というね。


ここまで説明すれば、もうわかりますね?

次々に「とっかえひっかえ」をしちゃう人というのは、
相手や対象を信じていないだけでなく、
その奥で、自分自身を信じていないんです。


本当は「そこの違い」が、成果の違いに現れる。
なぜって、
「不信」は自律神経を弱らせるから。


で、こんなことをいうと、

「だって、実績が良くないものや
 わからないものなんて、
 信じられないじゃないですか!」

という声が聞こえてきそうです。

そう、まさに、そこなんです……

かなり大事な違いとして、
「信じる」か「信じない」の問題は、
「信じられる」か「信じられない」かの問題とは、
別のことなんです。
まったく、別。

大事なのは
「信じてみるという意思」であって、
「いったん信じてみると決めたからには
 一定期間は本気で試し切る」という態度なんです。

それは、
相手の実績がどんなに不透明だろうと、
「自分で採用できる態度」でしかありません。
可能・不可能ではなく、
そうするか・しないか、の問題なんだよね。


それに、
こういった選択は、積み重なります。

「信じてみる」を選ぶ人というのは、
信じられる気持ちや信じられる相手が集まってくる。

逆に、
「信じてみる」を選ばない人……もっというなら
「疑ってみる」ばかりを選ぶ人には、
疑う気持ちや疑うべき相手が集まってくる。

それが、
「願いは反射する」という法則の怖さだよね。



というわけで、まとめましょうか。


新しいことに惹かれるのはいいけれど、
昔から大事にしているものに
「新しい光を当てる」ということを考えてみたい。

それは多分、
いにしえの人が「心を入れ替える」と呼んだ作法です。
入れ替えるのは物よりも人よりもまず心である、と。


捨てなくていい大事なものを、捨てちゃってない?
拾っておかなくていいもので、手一杯になってない?

いま大事にしているものを、
より大事にする工夫って、ない?


4つしかない選択肢のなかで、
そんな風に考えていられたら、
大抵のことは、間違えずに済むんじゃないかなぁ。


ではでは、今日もお大事に。
もちろん、本当に要らないものはさっさと捨てて、
空いたスペースで、考えようね。