谷川俊太郎さんの言葉が、好きだ。
いくつも……ぼくの脳に住んでいる。
そのなかでも一番は、
「すべての僕の質問に自ら答えるために」
というもの。
(彼が愛犬を失ったときの詩『ネロ』の結びの言葉)
初めて知ったとき、
自分が生きる目的を1つ、「人から頂いた」と思った。
実際、すごくキツいときに何度も、やるべきことを思い出させてくれた。
そんな途方もないプレゼントを、人は、人に遺せるのか。
会ったことさえなくても。
たしかに、ぼくにはぼくの質問がある。
人から教わることも本当にたくさんあるけれど、
ぼくの質問なんだから、
最後にはぼくが答えたい。
そういう、勇気の子どものようなものを、彼からもらってきた。
冥福を祈る必要もなさそうに思うほど、冥福がよく似合う人。
言葉をもつ底力を、改めて噛みしめている。
彼のような仕事を、ぼくもしていきたい。
ではでは、今日もお大事に。
言葉ほど強い無形のプレゼントって、
なかなか無いかもしれないなあ。