楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

肯定って「ほめる」ことじゃない。


肯定って「ほめる」ことじゃない。
良いだの悪いだのって評価を「しなくてOKになる」のが、肯定だと思う。
だから自己肯定感って、ホメだけでつくると、もろくなる。
風が吹けば、揺らぐ。
オセロのように一瞬で「否定感」に変色することもある。
「あったはずなのに」と思うから、よけい心細い。
それじゃあ体によくない。
……そうやって心身を弱らせた人が、よく来院される。

赤ちゃんは、堂々としてる。
良いも悪いも関係ない。ホメられたって、まだわからん。
信頼なんてない。実績なんて知りもしない。
でも、肯定感のパワーは、ものすごい。
不安定も含めて、安定してる。

たとえば身体についても、同じことが起きる。

「腰が悪い」という人は、腰を否定している。
痛みがなくなると「腰が良くなった」と言う。
腰本人の気持ちは?
そんな簡単にひるがえる評価を、どう受け止めたらいいのか。
大事にされてるとは、ちょっと思えない。

「あなたが悪い」とは、言われたくない。
「あなたは良い」と言われても、条件と重さがつきまとう。
こっちにも事情と理由があったり、
目的があったりするし、
どっちもなかったりもする。
それはそれ。
私は私。
わかったようなことを言われたくない。
でも、ちゃんとわかろうとされたら、うれしい。
素直になれる。
こりを手放せる。

肯定ってどうやら「確認」に近いんじゃないか。
赤ちゃんにも、世界を確認している様子は、ある。
意味がまだ持たない世界でも、
自分を確認されて喜んでるように見えたりもする。
その喜びにくらべたら、良し悪しなんて後づけ。

現実では、どうしても評価にさらされる。
でもだからこそ、現実に当たる手前で、内側で、
たしかに、みとめておく。

そういえば整体の本質は、確認だ。
滞りを整体師が確認する。
受け手の体が、脳が、それを「確認できる」ようになる。
あとは、本体の仕事。
褒めなくたって、本来の仕事をする。
堂々と、活き活きと。

そのプロセスのどこかでふと
「これはこれでいい」
という実感がわく。

それは、静かで、とてもヘルシーな肯定だと感じる。

自己肯定のあとさきに生まれる「力み」から、
体と心が自由になれますように。