楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

「幸せ」でなく「充実」を追う。


「幸せ」を追うより、
「充実」を追うほうがヘルシー。

色々な人の心身をみてきた、結論です。

以前もこの比較をしたことがあったと思いますが、
もう一歩踏み込んで、
理由や具体策も、だいぶんわかってきました。

 


まず
「幸せ」は「完璧」に似ていて、
その条件や減点法が厳しく、自分を縛ってしまうんです。

「まだ幸せとは言えない」
「ここにもあそこにも不幸のタネがある……」
つってね。

それって実は
「足るを知る」の逆で、
「足らないを知る」ばかりになる(リスクが大きい)。

そして、
条件しばりや減点法は、自律神経に負担です。
体や血管を「強ばらせる」ことになる。

そんな状態では血流が悪くて疲れやすくて
こりやすくて呼吸も浅いわけで、
幸せはますます遠ざかる。
「恐れが恐れを呼ぶ」というやつだね。
もちろん、ヘルシーじゃない。



いっぽうで「充実」は、違います。

充実は「トータルでいい時間を過ごした」
と思えればOK、という懐の広さがある。

たとえば、
へとへとに疲れて汗まみれになっても、
筋トレや仕事や掃除や登山などの「果てに」に
充実感を覚えることは、当たり前に、できる。

つまり、
ゴールまでのプロセスに
「ネガティブ要素」があっていいんです。

「汗かいたからこそ、酒がうまいんだ!」的なね。
(ちなみに、汗かいたときは水も飲んでね(笑))

それどころか、
まだゴールさえしてないプロセスの途上でも、
「やり応え」や、
「今がんばってるぜ感」や、
「熱中している状態そのもの」が、
たしかな充実になったりもする。


あまり「減点法」がない。

むしろ多少の向かい風に出会っても、
(充実を増す要素として)「それはそれでアリ」
と包み込んで消化吸収できる。
そんなふうに「加点法」の追い風を受けられるのが、
充実を追う世界だと思うんです。


そう……
どっちを追っているかで、
目の前やまわりの世界(観)が
変わってしまうんだよね。


充実を追っているときのように、
「いろんなことがアリ」というスタンスは、
神経をゆるめる。
→呼吸が深まる。
→血流がいい。
→こりも少ない。
→内臓の状態もいい……etc

だからぼくは、
ヘルシーになりたい人にはぜひ、
幸福ではなく
充実のほうを追いかけてみてほしい、と思うんです。

ちなみに意外と重大なサインとして、
「許せないことが多い人」は恐らく、
充実よりも幸福のほうを追っているはず。



さて、じゃあ、
充実(感)というものは、どうしたら増えるのか?


これには、
心理学が明確な答えを出してくれてます。

充実感の正体って、
「後から思い出せることの量」なんです。

これはけっこう、
実感しやすいんじゃないかな?

たとえば、
これまでの人生で
「比較的、充実していた時期」を
思い出してみてください。


――ちなみに今……

「充実と言ったって、人と比べてではなく、
 あくまで自分のなかで、でいいんですからね」

と補足をしようと思ったんだけど、
あんまり必要ないかもと考え直して、
その文章をデリートしたんです。

考えてみれば、
「幸せ」のほうは
「つい他人と比較してしまいやすい」けど、
「充実」って個人的なものでしかないから、
他人との比較(=不幸の元)が介入しにくいんだな。
……と、気がつきました。
(本当は幸せだって、個人的なものでしかなんだけどね。
 とにかく色んな誤解が含まれやすいんだよね、幸せって)


で、話を戻すと、
「充実してた時期」ですね。

それが高校の頃の部活でも
新人のころでも、
とにかく日々忙しかった頃でも
いいんですけど……

「思い出せるシーン」が、多くないですか?
良いものも、
そのときはきつかったものも。


つまりは、そういうことなんです。


充実感を増やす一番たしかな方法は、

●よりよく記憶に残りそうなほうを選ぶ

ということなんです。


もちろん、
合理性とか安全性とか、
今までの基準を捨てる必要はありません。

ただ、そこに新しい基準を
ひとつ足すだけでいいんです。


週末に何をするか、
旅行先をどこにするか、
飲み会に参加するかどうか、
転職するべきかどうか、
今日は何を食べるのか、
今日は何をするのか、
今日は何はしないのか、
誰を大事にするのか、
誰は大事にしないのか、
何をやめるのか、
何を始めるのか……


というときに、
「よりよく記憶に残りそうなほう」を、選ぶ。


できるときだけでも
そんな判断基準を採用していると、
充実感は、増えていく。


そして実は、
この考え方のメリットが、もう一つ。

後悔が減るんです。


個人的な充実をちゃんと大切にして生きたら、
振り返ったときに、
「気分よく思い出せることがたくさんある」人生になる。

そうして積み上げた「良質な記憶」はきっと、
どんな性格の人であれ、メンタルを支える柱になる。
年を取れば取るほど。

それは「実績」や「財産」よりも、
大事かも知れない。

(だって、お金も土地も名誉もあるのに寂しさと後悔ばかりの
 お年寄りって、予想以上にたくさんいるからね)


そしたらね、
もう最終結論はうすうす
伝わってるとは思うんですけどね……


幸せを追わないほうが、幸せになれるんです。
充実を追ったほうがよほど、幸せにもなれる。


もちろん、
「幸せになりたい」という
気持ちを捨てる必要はないんだけどね。


今日は、何をしたら、充実感が増えそう?


「ちゃんと調べたやり方でつくったら
 ゆで卵が上手にできた」

ぐらいのことでも、いいんだからね。


ではでは、今日もお大事に。
大切な誰かに対しても、
「その人を幸せにする」というよりも、
「その人の充実に貢献する」という思い方のほうが、
もろもろヘルシーな結果になるんじゃないかな。