「たかちゃんが独立するとしても、俺、
お金は貸してあげれんよ? ごめんやけど、無理やからね」
(一切頼んでもいない友人(笑))
■ ぼくは「1ミリも頼んでないのに」借金を断られた(笑)
冒頭のセリフは、実際にぼくが言われた言葉です。
整体師としての修行期間をおえて、
これからまさに独立しようとしているときでした。
ある富山の友達が、やたら心配(?)し出したわけです。
「え? そんな年齢で独立するの? もっと後のほうがいいでしょ」
「資金もある程度必要だよね。資格も1つじゃなくていくつも取ったほうがいいよ」
「お客さんは今の職場から持ってきたほうがいいよ」
……などなどと騒ぎ立てた挙げ句、
くりかえしになりますが、
「たかちゃんが独立するとしても、俺、
お金は貸してあげれんよ? ごめんやけど、無理やからね」
とおっしゃいました。
ひどくないすか、これ?(笑)
言われたぼくは、珍しく「ダメだこりゃ」と
下くちびるを突き出すしかありません。
そもそも、別に年齢の問題じゃないし、
資金なんていらない独立のやり方だったし、
資格は2つすでに持っていたし、
お客さんを持ってくるようなやり方は大嫌いだし、
すでにお客さんはある程度できていたんです。
何一つ、「ぼくに当てはまる話」ではない、という……。
最終的にはっきりしたのは、
彼はぼくの心配をしていたわけではなく、
被害を受けるかも知れない彼自身の心配をしていたということ。
そして、ひとことも何も求めていないのに、
あれこれをアドバイスをしてきたり、
最終的には借金をあらかじめ断ってきたりする始末(笑)
ええ、もちろん、
ここまで極端なケースは少ないかも知れません。
ただ、世の中に割と大勢いる
「アドバイスしがたり族」の人たちに共通するパターンが、
このケースにはしっかり含まれていると思うんです。
■ そんな人の話、真に受けちゃいけないよ?
これ、すごく大事なことです。
神経が疲れちゃう人の特長として、
「色んな人の影響を受けてしまいやすい」ところがあります。
特に言葉の影響を、です。
「聞き流す」のが苦手。
……だったら、
「聞いちゃってからでも遅くない、埋めちゃえ」
というのが今回のポイントです(笑)
大前提を覚えておいて下さい。
あなたのことをよく知りもしない人の話は、
真に受ける必要がないんです。
だって「わかってない」んだから。
有効な話ができるわけがない。
↑で紹介したぼくの友人も同じです。
ぼくの目的も計画も準備も知らないのに、
つべこべ言われたって、全部「的はずれ」なんです。
そもそも「的」、見てないからね(笑)当たるわけがない。
この場合の「的」って、相手自身だから。
だから、
「あなたのことをよく知りもしない人」や
「あなたのことをよく知ろうともしていない人」の話は、
基本的に真に受けなくていいんです。
勝手に断言しちゃいますが、ロクでもありません。
下手に聞いちゃうと、こっちがバランスを崩して
ヤケドしちゃうぐらいです。
アドバイスの質が低い、というだけでなく、
よく知らない相手にアドバイスをしようとするスタンスが
もうすでに一流ではないですし、
「不健康」な可能性が高いんです。
なぜって、他人に対する「尊重」がある人は、
そんなことしないからです。
言ってしまえば、
相手のためじゃなくて「自分のため」に
人にアドバイスするようなレベル、
もしくは状態(体調)にあるということです。
偉そうにしたいとか、聞いて欲しいとか、
自尊感情を保ちたい、とかね。
要はそっち(自分)ばっかり見てるから、
あなたのことを見るヒマがないんです。
……目の前にいるのにね。
というわけで、
ちょっと言い過ぎかも知れませんが(笑)、
そういう人にアドバイスされたりつべこべ言われても、
重く受け止める必要はありません。
「はいはい、あなたは何かの事情でそう言いたかったのね」
と心の中でつぶやいて、ポイとしてしまえばいいんです。
(あ、もちろん、決まったやり方がある場合の
業務的な「指示」は別です)
■ 「知識」だけで「指導」はできないの原則
不健全なアドバイスは、ポイしましょう。
その見分け方として、
↑の原則はけっこう使えます。
「知識」だけのアドバイスや指導は、質が低いということです。
ちゃんとしたアドバイスや指導には、
「相手理解」と「豊富な経験」が必須です。
診断しないで薬を出す医者がいたら、いやですよね?
いや、いやどころか、ポイですよね。
……それが「相手理解」がない、というヤバさです。
「この薬、初めて使うんだけど、使ってみて」という
医者がいたら、これまた、相当いやですよね?(笑)
「あ、とはいっても、ぼくはこの薬、試したことあるよ。
けっこう良かったからね?」
と言われたって、「あんた一人の話かい!」ということで、
不安はぬぐえないですよね。
……それが、「経験」が不足しているというヤバさです。
でも、アドバイスしたがりな人って、やるんです、これを。
ぼくも昔は、やっちゃってました。
それが患者さんのためになると勘違いしてました。
それでは響かないし、効果は出ません。
知識だけでは、指導はできない。
経験があるといっても「本人一人だけの話」では、
さすがに足りない。
これは、変な影響を防ぐためにも、
自分が下手なことを他人にしないためにも、
心に留めておきたい原則だと思います。
■ あなたが話を聞くべき相手の見分け方
最後に、あなたが話を聞くべき相手の話です。
●「あなた以上にあなたのことを理解している人」
●「あなたが知らないあなたを理解している人」
●「あなた以上にあなたの目的に関わることを理解している人」
(あなたが知りたい情報を知っている人)
この3種類+α の人の話は、
きちんと受け止める意味と価値があると思います。
3つとも揃っている必要はありません。
3つのうち1つでもあれば、
真剣に耳を傾けるといいと思います。
そして、そうじゃない人は、
「あくまでその人個人の意見を言いたいだけ」
だと思っていいでしょう。
その場合、「個人の意見」でしかないのだから、
正解ではありません。従う必要も、
採用する義務もありません。「いち意見」です。
真に受ける義務って、実は、ないんです。
だから、叩き返す必要はありませんが、
受け取った後、その辺の土にでも埋めときましょう(笑)
「そう考える人もいるのね」
という態度で十分です。
それぐらいの受け方であれば、ムダに傷つくことも減るはず。
まぁ、ごく簡単にいってしまえば、
食べものなんてこんなに豊富にあるんだから、
自分の体調を合ったものを選んでいい、という話です。
いくら体にいいと言われたって、
それが「あなたに合うか」が一番大切に決まってます。
人の話やアドバイス、情報だって
まったく同じことですね。
受け止めないと波風が立ちすぎるでしょうけど、
一応持ち帰るだけ持ち帰って、
冷静にポイしたらいいんです。
それは「逃げ」ではなく「選択」です。
そうやって、いらないものは捨てつつ、
本当に自分の身になるものを、全力で吸収していきましょう。
そして、不要なものを捨ててできた余裕の分、
自己陶酔ではなく「あなたやあなたの目的をきちんと見てくれる人」を、
全力で大切にしましょう。
それがメンタルの健康への第一歩です。
……というわけで、今回は
「不要な情報をカットするための判断基準」
というテーマで、お送りしました。
ではでは、くれぐれもお大事に!
荷物は後で減らすより、最初から詰め込まないのがコツですね。