つい昨日、得た手応えなんだけどさ。
ぼくらはきっと、
「夢中になれる何か」よりも、
「夢中そのもの」が好きなんだよ。
トマトソースのためにたまねぎ炒めてて、
ふと思ったんです。
黄金色を待つのがうれしくて。
掃除だって何だって、
本気でやったら楽しくなることはたくさんあるし、
どんなよくできたゲームだって、手を抜いて適当にやったら、
つまらない。
賞品とか罰ゲームを設定すると、
急にやる気が燃え出したりするもんね。
あれは「夢中スイッチ」だったんだな。
ぼくらは「夢中になれる何か」を探しがちだけど、
それと同時に……いや、ひょっとしたら、
それより先に、
「夢中スイッチ」のほうを探すのがいいかもしれない。
そしたらあとは「好きこそものの上手なれ」の
波にのって、どこでだって、どこにだって、
サーフィンしていけるんだから。
多少、荒波でもね。
そう考えたら、
「自分の夢中探し」ってさ、
「自分探し」より、優先だよね。
きっと、自分探しは、一生をかけていいもの。
でも、「自分の夢中探し」についてはさ、
体力がある若いうちに上手になっておかないと、
30、40の節目とか老後に、
ほんとうに苦労するみたいだからね……
夢中ってドーパミンを呼ぶし、
ドーパミンには疲労回復効果もあって、
体にもいい。
ひょっとしたら、
こんなに大事な、大人用のクスリって、
ないかもわかんないよ。
今、何にだったら、夢中になれる?
その夢中は、どんな条件で、発生してる?
その条件って、他のものに、あてはめらんない?
ちなみにぼくという人は、
「ほんとうによく見る」と夢中になりやすいって、
わかってきたよ。
今回も、たまねぎの色の変化を、ずっと見てた(笑)
そんなこと考えながら煮込んだトマトソースは、
とてもおいしくできました、とさ。