最近、よく「スポティファイ」を使います。
音楽アプリです。
ぼくの好みに合う選曲で、音楽を鳴らしてくれる。
たまに「なんでソレやねん!」というのもありますが(笑)
大抵は「おお、よくわかってくれとる!」という感じだし、
ちょくちょく、
「げ、そのツボ、ついてくんのけ!」というサプライズがある。
でね、しみじみ思ったんです。
「ずっと好きなものだけ聞いてたら、発見できないことが
本当に多いな」
って。
というのも、スポティファイを使う前は、
ずっと自分のiPodで好きな曲だけ、流してたんです。
気分がいい。ノリがいい。
それはそう。
でも、どうしたって、飽きてきます。
1,000曲ぐらいあるプレイリストでも、
1日8時間以上、聴きますからね。
なんなら、
「英語の曲なのに、サビの部分、歌えるわ!」
ってなるぐらい。
で、異常に好きなものは別なんですが、
「けっこう好き」ぐらいの曲って、
飽きてきてしまうと、さすがに色褪せて感じるんです。
いくらハンバーグ好きでも、
朝昼晩は、イヤでしょう?(笑)
「そろそろ、あっさりしたやつ、はさまんかい!」って。
それと同じですね。
で、ぼくとしては、
曲だってアーティストだって大好きなのに、
「あ、またこれかぁ……」って思うのが、
すごく嫌になったんです。
だって、それって、マヒでしょう?
素晴らしいものなのに、自分のほうが鈍くなって、
価値がわからくなってる。
それって、ミスチルにもハンバーグにも、
失礼でしょう?
(ミスチルとハンバーグを並べる失礼には目をつぶりましょう)
だから……
好きなものは、本当に聴きたいときに、
大事に聴くことにしようって、
そう思ったんです。
それでぼくは「スポティファイ」を使うようになった。
そしたら、
「好きな感じではあるけど、新しいもの」に出会える。
それに、あえてオススメされてはいないものを選べば、
「いつもは聴かないけど人気なもの」にも
触れることができます。
「ほほー、こういうのも、あんのね」って。
そうしてると、
「好きな感じのもの」と、
「新しいもの」と、
「そこまで好きじゃないもの」と、
「好きかどうかも判断にしにくいもの」と、
「けっこう嫌いなもの」と、
ごったごたになって、
むしろ「自分がもまれる」ことになるんですね。
こっちがハンバーグかよ!的な。
で、たまに本当に好きなものをじっくり聴く、と。
そうやって、
音楽への触れ方が、
「雑多なもの」と「絞り込んだもの」に
スパーンと分かれた日々を過ごして、この半年ぐらい。
しみじみ、体で理解したんです。
あ、俺、本当にミスチルが好きなんだな、って。
ジェイソン・ムラーズの言葉って、内臓に入ってくるな、って。
ジャック・ジョンソンは、俺を海に浮かべちゃうんだな、って。
「新しく好きなもの」が増えたことは、うれしい。
「嫌いなものが嫌いな理由」がわかったことも、面白い。
でも何より、
「好きだったものが好きな理由」が見えたり、
「好きだったものをもっと好きになった」ことが、
想像を超えて、うれしかったんです。
なんとなくこれ、わかりますか?
多分、旅と似てるんです。
そりゃあ、海外旅行は、楽しいです。
ハワイでもバリでもイタリアでも、
「すっげーーー!」って体験、しますよね。
もっと長くいたいぐらいだったな、つってね。
でも、どこかで「折り返す」じゃないですか。
気持ちというか、
DNAに組み込まれた味噌汁ダマシイが。
で、長いフライトを経て、
「空港からまだけっこうかかるなぁ……」とか思いながら、
早く帰りたくて、ようやく家について。
で、ごはん食べたときの、あれですよ。
「うわあぁ、うまっ! やっぱり日本って、すげえいいな」
っていうね。
あの感動って、ずっと日本にしかいなかったら、
味わえなくないかな、って思うんです。
昔、長渕剛が、名曲「ガンジス」で歌ったんですよ。
「旅をするのは、帰る家があるからだ」ってね。
中島みゆきなんて、「一期一会」でこう言いました。
「忘れないで、私のことより、
あなたの笑顔を、忘れないで」って。
わかるわぁ。
きっと、旅をしたほうが、家の価値がわかるんです。
たしかに、海外にいくと、
日本の面白さに気づいたりするもんね。
ぼくはそれを今回、
音楽で強く感じたんです。
旅をしてみて、よかったな、って。
で、極端な話、
旅先って「違いが激しくて面白ければOK」で、
別に最高なところじゃなくてもいいんだな、とも。
好きなものは、大事にしたい。
でもその価値が見えなくなるのは、すごく嫌だ。
幸せな幸せに、あぐらをかきたくない。
好きなものを大事にするためにも、
ベースはあくまで守りつつ、
旅をするのは、とてもいい。
きっと、多くのことに当てはまるんじゃないかなー。
ぼくらしいこと。
ぼくらしくないこと。
8:2ぐらいで、もしかしたら、いいのかもね。
ではでは、くれぐれも、お大事に。
健康法でもぼくは、ちょくちょく旅をしてます。