楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

【楽.236】「逃げちゃダメだ」なんて、大嘘である。

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「逃げてばかりってのは褒められたもんじゃない。だが、

  避難の価値を知らないやつは、周りまで死なせる大馬鹿だ」

                 (とある軍人)

 

 

■ 「津波」を考えてみると……

 

 

津波から逃げることを責める人はいません。

あったりまえ、ですよね。

 

でもね、逃げるべきときに逃げない人、多いんです。

特に日本人には多い。

 

だから、あらためて、考えてみて欲しいんです。

 

津波だったら迷わず逃げるべきなのって、

なぜですか?

 

それは……

 

▼ 抵抗できるもの・すべきものじゃないから

▼ 命に関わるほど、危険が大きいから

▼ 今立ち向かっても何のプラスもないから

▼ 何かの対策が有効な場合じゃないから

 

などなど、明確な理由がありますよね。

 

そうなんです。

 

そういうときだったら、

人は「迷わず逃げるべき」なんです。

 

 

それなのに「ちゃんと逃げない場合」がある。

僕は、それが怖い。それをなくしたい。

 

どんなときか?

 

「疲労がたまりすぎてやばいとき」です。

 

「カラダはもう完全に黄信号どころかほぼ赤信号なのに

 ぜんぜん本人は自覚しないで逃げ遅れるケース」です。

 

 

 

■ 「逃避」と「避難」は違う……全然違う!

 

 

そう――大事なのは、この「区別」です。

 

津波から逃げることを「逃避」とは言いません。

「避難」ですよね。

 

本当にヤバい場合、何も考えずに

スタコラ「避難」すべきなんです。

死んじゃうから。

 

本当はこれ、

「津波」じゃなくて「ヤバい疲労」でも同じ。

放置すると、死んじゃうんです。

 

 

疲労で、何が死ぬ?

 

一番わかりやすいのは「キャリア」です。

下手をすると「精神力」が(一回)死んじゃうこともある。

脳の一部が死んじゃうこともある。(一部のマヒ、不随など)

 

具体的には、

自律神経失調症だったり、うつだったり、脳梗塞だったり、

半身不随だったり。

 

こういった恐ろしすぎる悲劇が、

すべて、シンプルに「疲れ過ぎたらそうなる」んです。

 

だからこういうの、そんなに縁遠い話じゃないんですよ。

脅すようで申し訳ないけど、事実だから、知っておいて欲しい。

 

 

 

■ ほとんどの人に「自覚がない」という恐ろしさ

 

 

 

この前も「働き過ぎて倒れちゃった人」が来られました。

脳梗塞でした。

 

で、倒れちゃった人がみんな口をそろえて言うのが、

「こんなことになるなんて、予想もしてなかった」

なんです。

 

それなのに全員、共通しているのは、

「いつぶっ倒れてもおかしくない疲れ方をしてた」

ということです。

 

これ、怖いことなんです。

 

人は、急には倒れません。決して。

これは厳然たる事実。

 

(もちろん、麻酔銃とかで撃たれたら別ですよ?(笑))

 

バケツに少しずつ水がたまるように、

「ヤバい疲労」がたまっているから、

あるとき「プッツン」と倒れるだけ。

 

「ブレーカーが落ちる」ように。

 

不運なんかじゃありません。

たまたまでもない。

間違いなく「蓄積」なんです。

 

 

(ちなみに、寝違いもギックリ腰もそうです。

 急になるというのは勘違いです。蓄積の結果です)

 

 

 

■ どこからが「黄信号なのか?」

 

 

せっかくだから、はっきりさせておきましょう。

 

「どうなってたら、もうヤバいの?」

この基準です。

 

□ 睡眠に常に問題がある(寝付き悪い、途中起きるなど)

□ 頭痛がいつもある

□ こりや疲れが寝てもスッキリしない、減らない

□ 重だるさが常にある

□ 頭の回転がずっと鈍い(名前が出て来ないなど)

□ なんだかやる気が出ない、気力がわかない(ずっと)

□ 新しいものに興味がわかない

□ 「面倒くさい」ことばかりに感じるようになった

 

さて、何個、チェックがつきますか?

 

このレベルになると、

「1つもつかないで欲しい」です。正直。

 

2つ、3つ当てはまるようなら、

はっきりと黄信号です。

放っておいちゃダメ。

 

そのまま行ったら、ヤバいことになる。

 

でも、恐ろしいことに、

現代の人はけっこう当てはまることが多いと思います。

 

それは基準が厳しいからではなく、

今の労働環境や生活環境が厳しいからです。

 

 

 

■ 「安心」のないところに回復はない

 

 

これも、あわせて覚えておいて下さい。

回復のための絶対条件が「安心」なんです。

 

安心がないところでどんな健康法をしたって、

どんなにカラダに良いものを食べたって、

効きやぁしません。

 

不安におびえている子どもに説教してもダメでしょ。

おんなじです。

 

健康法も食べものも、しょせん「刺激」です。

脳が受け入れ体勢でいないと、

入っていかないんです。

 

だから、何としてでも、どんな条件だろうがクリアしてでも、

「安心タイム」を確保していかないと、

自律神経が働けないんです。

回復スイッチが入らない。

 

 

言い方を変えてみましょう。

 

「プラスなこと」をいくら増やしても、ダメなんです。

「マイナスなこと」を減らさないと、変わらないんです。

 

借金すごいたまってるのに、

ギャンブルとか投資してもダメでしょ?

まずは借金返すのが、一番早いんです。

 

同じ。

 

だから、体調が悪いからって、

特に↑みたいな黄信号までいっているなら……

 

筋トレとかジョギングとかしてもダメです。

たいてい、マイナスになる。

 

なぜって「ほぼケガ人」だからです。

心身ともに安心がない状態なのに、

「プラスを増やそう」なんて無理がある。

まずは借金を返さないと。

 

ケガ人に筋トレさせちゃダメなんです。

ますます安心から遠ざかります。

 

トレーニングや「鍛える」ことは、

ゼロをプラスにする行為であって、

マイナスをゼロにするものではありません。

その段階の人がやると、逆効果になる。

 

アメが欲しい人に、ムチたたいてる。

そんなケース、泣きたくなるほどたくさん見てきました。

 

 

 

■ 死守すべきボーダーライン

 

 

 

黄信号があてはまったなら。

それは――

 

▼ 抵抗できるもの・すべきものじゃないから

▼ 命に関わるほど、危険が大きいから

▼ 今立ち向かっても何のプラスもないから

▼ 何かの対策が有効な場合じゃないから

 

――という状況に近いです。

(これは津波の条件をそのままコピーしたものです)

 

 

正直、「迷わず逃げて欲しい」。

もちろん「そうはいかない」ってこともあるでしょう。

 

でも、せめて「避難」はして下さい。

全力をあげて、あらゆる工夫をして、借りられる力は

すべて借りてでも、仕事を減らして下さい。

 

僕自身が、ひたすら長時間労働をしてたからこそ、

強調したいんです。それで一回壊れちゃったからこそ、

強調したいんです。

 

 

「そこから抜け出さないと、成長も成功も危ういどころか、

 マジで命が危うくなるよ」

 

 

本気になるかどうかなんです。

僕は、本気になりました。なぜって、一回壊れて

むちゃくちゃ怖かったから。

 

キャリアがダメになることだけじゃなくて、

誰かの助けがないと生きられなくなるのが、

本当に怖かった。

一歩間違えたら、20代、30代で「要介護」です。

まわりにかけちゃう負担は、はかりしれない。

 

難しいのはわかります。

 

でも、死んじゃうよりよっぽどマシです。

難しさに何とかトライして、身を守れて、家族を守れて、

生産性も上がるんだから。

 

 

「逃げちゃダメだ」なんて、大嘘です。

 

人生は短期決戦じゃない。

戦い続けるために「避難」が有効なことがある。

たくさんある。

 

僕の父は「避難」ができなかった。

間に合いませんでした。

本人の無念も、いかほどかわかりません。

そして、周りの家族の無念が、いかほどのものか……

 

 

ボーダーラインを越えないで下さい。

越えたのがわかったら、すぐ戻って下さい。

 

今回書いた目的は、それです。

どこがボーダーラインなのか、覚えておいて下さい。

(今回のチェックリストです)

 

そして、

「疲労の蓄積」と「突然死」が実はまっすぐに

つながっているものだということを、

忘れないで下さい。

 

 

 

……うん、今回は重すぎますね。

申し訳ない(笑)

 

ただ、僕にとっては(勝手に、ですが)、

こうやってご縁のある人ははもう他人ではないので、

ぜひ、伝えておきたいと思いました。

 

どうか、お察し(?)ください(笑)

 

 

ではでは、くれぐれも、お大事に!

自覚さえできれば、すべてが変わりますからね。