「自分を5割しつけられたら、
人生の8割のことが、より良くなる」
(心理学の探究者)
- ●心の強さは、生活の質を変える
- ●何かを「やる」のも「やめる」のも、心の体力次第
- ●心の体力は「鍛える」ことができる
- ●誰にでも毎日ある「心のトレーニング」のチャンス
- ●「嫌なこと」が「価値あるチャンス」に変わる考え方
- ●「面倒だけど、楽しいこと」は、最高
- ●心が強くなる基本ルール
●心の強さは、生活の質を変える
「もっと、心を強くしたい」
そう感じるシーンが、けっこうあります。
・食べちゃいけない時間に甘いものを食べちゃったり
・やるべきことをずっと後回しにしていたり
・やめたいことをやめられずにいたり
誰にでもあるようなシーンです。
でも、こんなシーンのたびに、
ちょっとだけ、自信が傷ついている。
細かいことのように見えて、実はこれ、
かなり大事な「分かれ目」です。
●何かを「やる」のも「やめる」のも、心の体力次第
ダイエットで考えても、
「何を食べるか」と「何は食べないか」が、本質です。
人生という大きな枠で考えても、
「何をやるか」と「何はやらないか」が、本質です。
仕事でも人間関係でも、何でも同じ。
「やる」と「やめる」という選択の連続で、
すべてができている。
そんな大切な「分かれ目」を左右するのが、
ぼくらの「心の体力」です。
これが弱いと、いい選択は難しい。
楽なほうに、ダメなほうに流されていく。
でも逆に、
この「心の体力」が強いと、いい選択を重ねていける。
痩せるにも、何かを学ぶにも、誰かを大切にするにも、
成功率がはるかに高くなります。
こんなに大切な「心の体力」、
あなた自信は、強いほうだと思いますか?
●心の体力は「鍛える」ことができる
今回の大切なポイントは、これです。
あえて心に「体力」という言葉を使ったのは、
《鍛えることができる》からです。
もちろん、逆も同じで、
使わないでいると、どんどん弱くなります。
そのなれの果てが、
めちゃくちゃわがままで周りに迷惑な人たちです。
若かろうがお年寄りだろうが、一定数、いますよね。
悪事(笑)の内容を問わず、
あの人たちに共通しているのは、心の体力が弱いんです。
鍛えることをずっとサボッて来ちゃったからね。
だから周りに甘えるばかりなんです。
その「甘え方」は、それぞれで、
脅しつけたり、暴力を振るったり、関心を求め過ぎたり、
無理な要求をしたり……
そんな風には、なりたくないですよね。
ただ、安心する事実として、
どんなに心の体力が強い人でも、元々そうだったわけじゃありません。
「パパ、あれ買ってよ~~~、買って!!買って!!!」
という時期を、経て来ているんです、誰だって(笑)
意識して鍛えるか、どうか。
10才だろうと、80才だろうと、
強くも弱くもできてしまうのが、心の体力です。
●誰にでも毎日ある「心のトレーニング」のチャンス
キーワードは「面倒くさい」です。
面倒なことをちゃんとやると、心の体力は、必ず上がります。
これは、脳科学が、約束してくれている法則です。
ちょっとね、思い出してみてください。
年末年始とかに、面倒な掃除をみっちりやったあとの
充実感とか、爽快感。
それに、他のことへのやる気まで高まる感じ。
ああいうときって、
脳が活性化して、心の体力も強くなっているんです。
つまり、面倒を感じているときは、
脳がちょっと「ストレッチ」されていると思っていい。
そこでやめずに、もうちょっと続けると、
やわらかくほぐれて、血流もよくなる。
脳が「のびのび」するんです。
これ、けっこううれしい事実じゃないですか?
●「嫌なこと」が「価値あるチャンス」に変わる考え方
「面倒くさい」と思うあらゆるすべてには、
100%保証された《ご褒美》がある。
この事実をぜひ、覚えておいて下さい。
「面倒くさい」ことをあえてやり通すと、
「心の体力」は、必ず上がります。
そしてこの力は、人生のあらゆるシーンで、
《もっといい選択》をさせてくれる。
だから、
「面倒だな……」って思っても、一回、立ち止まりましょう。
見返りが大きいものだったら、
「面倒だからこそ、やろう」って思ったらいい。
そうやって、いわば
「人生を自力でつくり上げる力」が育っていく。
たぶん、断捨離で人生が変わる人が多いのって、
これじゃないかなー。
ものが減って、
運氣がよくなるのも無駄がなくなるのも大事です。
ただ、それよりもっと、
掃除の「面倒くさい作業」をやり通すことで
「心の体力」が大きく上がることが重要なんじゃないかな。
そういえば、
「面倒だから、しよう」
っていうベストセラーもありましたね。
あの本の内容をぼくはまだ知らないんですけど、
でも、いいアイディアだって、すごく思います。
少なくとも、ぼくが今回書いた以上のメリットが、
他にもあるってことでしょう?(笑)
●「面倒だけど、楽しいこと」は、最高
ぼくはバーベキューが好きです。
ものすごく好き。
何よりもう、火を起こすだけで、楽しい。
炭が乾いた音を立てて、火が通っていくのも、うれしい。
たくましく激しい炎が赤々と照って、
そのあと、炭が白くやさしく色を変えていくのも、いい。
もちろん、焼肉も、焼きそばも、最近おぼえたアヒージョも、
あんこ巻きも、ピザも、おいしいし、楽しい。
でも、考えてみて下さい。
バーベキューって、作業だけで考えたら、
「かなり面倒くさい」ことばかりですよね。
……でも、嫌じゃない。
「面倒をみる」っていう表現もあります。
さすが日本語、これがまさに、的を射ている。
大事にお世話をしたら、やっぱり、いいこと、あるんです。
面倒は「手間ヒマ」そのものだから、
しっかり「手間ヒマ」をかければ、氣がこもる。活き活きする。
相手だけでなく、自分もね。
そう考えたら、世の中には
色んな趣味があるけれど、ほとんどは、
「わざわざ面倒なことをする」ものですよね(笑)
何かの「面倒をみる」ことで、手間ヒマをかけることです。
●心が強くなる基本ルール
だから「面倒くさい」を理由に何かをやめるのを、やめよう。
面倒くさいけど、見返りが充分あることや、
面倒くささの種類がマシなもの、
面倒くささを面白がれるもの、
本当に面倒くさいだけでムダなものを、
丁寧に見極めたい。
それで「いざ、やろう」と思ったら、
面倒くささを減らす工夫をしたらいい。
その工夫もまた、面白い。
その先にきっと、
心の成長や、
普通の人では届かないような成果や、
一生ものになる趣味が待っていたりする。
「面倒」に慣れていくうちに、やがて、
「面倒ごと」の扱いまでうまくなって、
トラブルに強い人にもなる。
そう思ってみたら、生き方が上手になるよね。
だから、面倒くささを、ゆるしてやろう。
遠ざけるよりむしろ、近づけてもいいぐらいです。
あいつらの半分以上は、善玉なんだから。
さて今、部屋のまわりを、見てみて。
面倒だけど、やっておきたいこと、何か……ない?
ではでは、くれぐれも、お大事に。
本を書くのなんて、最高に楽しい「面倒」です。