「あそこが痛い、ここが今日も辛いってくり返し言って、
僕は、僕自身に呪いをかけていたんですね・・・」
(体質が見違えるほど改善したナイスガイ)
■ 僕は、自分の腰を「恨んで」いた
7歳。
空中でサッカーの先生とぶつかったとき、
僕の腰痛が始まりました。
それから20代前半まで。
ずっと腰痛との付き合いでした。
授業中はもちろん、サッカーしてても、
スーパーファミコンしてても、
ニンテンドー64をしてても、
友達とUNOしてても、
何してても、だるくて重くて、嫌でしょうがなかった。
「これさえなかったら・・・」
って何度思ったか、数えきれません。
その気持ちはいつしか――
「なんで俺だけこんな不利な状態なんよ・・・」
「この腰が悪い!」
「いっつもこの腰がジャマをする!!」
――というように、憎しみに近いものに
膨れあがっていったんです。
・・・だから、治らなかった。
今思えば、「腰から見た僕」は、ものすごく
自分勝手で攻撃的な、「ダメなご主人様」だったでしょう。
尽くしても尽くしても、
「痛みに耐えて尽くしてさえも」、否定される。
腰にもし人格があったなら、
恨みに思うのはよっぽど腰のほうですよね。
■ 治りが遅い人たちの「呪いグセ」
これは、治りが遅い人たちに共通のパターンです。
「自分を呪っている」
「自分のカラダを呪っている」
もちろん、「そんなつもりはない」です。
でも、心の深いところから、強い気持ちで、
「否定し続けている」んです。
「あまりに思い通りにいかない」から。
ただ、その否定の気持ちがどう作用するのか?
なぜ、そんなことで治りが遅くなるんでしょうか?
答えは、シンプルです。
「否定された人間(筋肉)は、緊張してしまう」んです。
たとえば、
小学生の子どもで想像してみましょうか。
「お前はなんてダメなやつなんだ!」
って言われ続けた子どもは、縮こまって緊張して怖がって、
実力なんて出せませんよね。
下手をすればお腹が痛くなったり、
硬い動きをする中で、ケガをしてしまうかもしれない。
で、そんなことになったら、
「お前は本当に見所かがないな」って
さらに否定されるんです。ねぎらないなんて一切なく。
「これ以上できないぐらい全力なのに」
そんなの、かわいそうですよね?
そして、「全く有効ではない」。
実は、筋肉にも同じことが起きています。
いや別に、「筋肉にも人格があるんだ!」なんて
新説をとなえたいわけじゃないですよ?(笑)
(それも有り得ると思いますが)
筋肉というのは、「意識するとリキんでしまう」という
クセがあるんです。
▼呼吸を意識し過ぎると、苦しくなることがあるでしょう?
▼大事な本番中に、結果を意識し過ぎると、やはりリキんでしまう。
▼人前で、人の目を意識すると、手と脚がカチコチと一緒に出たりする。
こんな風に、意識しすぎると、心身は緊張するんです。
筋肉は、それがもっとも現れやすい場所でもある。
で、「緊張した筋肉」は、ますます硬くなり、
動きが悪くなるので、悪化が止まらない。結果も出ない(=ストレス)。
血流も悪いもんだから、修理も掃除もスムースにいかない。
そうやって、治りが遅くなっていくんです。
「自らの呪い」によって。
■ 誰だって、「あのときは、それしかなかった」はず。
自分自身や、自分のカラダを呪ってはいけない。
意味も生産性もない・・・どころか、
「逆恨み」でさえあるんです。
なぜなら、
あなたのカラダのどのパーツも、どの細胞も、
「そのときできるベストを尽くしているから」。
そして、
過去のどの時点でのあなた自身も、
「そのときそのとき、『それしかない選択』をしてきたから」。
否定する必要もないし、
きっと本当は、否定する権利さえないんです。
さて、その上で。
「そんなこと言われても、どうしたらいいのか・・・」
って方もいると思います。
シンプルな解決策を、紹介しましょう。
■ 「あの人」や「あの頃」より健康になることが目的ではない
1つ目は、「比較をやめること」です。
「比較を減らす」でもいい。
「ちゃんとあきらめる」と言ってもいい。
どういうことかと言うと・・・
自分より元気な人と自分を、比べないことです。
今より元気だった頃の自分と今の自分を、比べないことです。
そこに意味や効能はありません。
「こんなはずじゃないのに」
「こうじゃなかったのに」
・・・という「現状否定」は、これもやっぱり、
ほぼ直接的な「今の自分への否定」なんです。
そしてこの思い(自責)は、
自律神経(≒回復スイッチ)を弱らせてしまう。
(これは、お医者さんも認めるメカニズムです)
「あきらめた」ほうが、よほど楽になります。
・・・といっても、
「改善を期待しないことにする」のでなく、
「今の状況を否定せずに認める」ということです。
「あきらかにする」というのが、
実は本来の「あきらめる」の意味。
「現状を包み隠さず、否定せず、あきらかにする」
クリアにする。それでOKにしてしまう。
「今、昔とは違う。でも、それはそれでOK」
「理想とは違う。でも、それはそれでOK」
「あいつみたいに健康じゃない、でも、それはそれでOK」
・・・ということです。
こっから出発するしかない。
というより、こっから出発したらやっと、
「足場が固まっているから」、しっかり前に進めるんです。
現状(現在地)を認めずに前進なんてできないですからね。
それは「ただの迷子」です。
今どうであろうが、OKなんです。
■ 体は、健気で泣けてくるほど、「全力」である
そもそも、痛みって何なのか?
何のためにあるのか?
当たり前だけど、必要だから、あるんです。
メッセージであり、アラームです。
「ご主人さま~、何とかしないとまずいっすよー!」
って言ってるんです。
そのおかげで、「リスク」に気づける。
火災報知器みたいなもんです。
うるさいけれど、「うるさいことが価値」なんです。
それで大きな火事を防ぐことができるから。
だから、「うるさい!」って言って
火災報知器のほうを壊しても、ダメなんです。
そんなことしたら火種に気づけなくて、大火事になっちゃう。
(痛み止めって、こういうことです)
体はいつだって全力です。
たとえば、
腰が痛いとしても、腰が悪者ではないんです。
悪い姿勢をかばい、膝や足の負担を引き受けてきたから、
痛んでいる。なかなか自分のことを表現できない
大腸や腎臓の代弁をしているから、痛みを発している。
けなげで、働き者で、この上なく忠実です。
悪者はどっちかっていうと、
主人である僕らのほうなんです(笑)
無理のある使い方で酷使してるから、
そんな大変なことになるわけで・・・
ある意味、
「仕事が超できるやつだから、痛みを教えてくれてる」
という見方もできるぐらい。
そんな健気で優秀な部下を責めちゃいけないし、
まして、恨んだり否定するのは筋違いもいいところですよね。
■ 自分を好きになれなくても、部下を愛することで救われる
そうなってくると、ちょっと愛しくなってきませんか?
はっきりいって、ご主人様より、
スーパーウルトラグレートデリシャスワンダフル仕事ができるのが、
僕らの体なんです。
なのに、忠実で、健気で、決して裏切ることはありません。
▼ 排気ガスで汚れた空気だろうがせっせとガス交換して
▼ 早食いで「デカいままの食べもの」だろうと懸命に消化して、
▼ 残留農薬も添加物も必死に解毒して、
▼ 運動不足でサポートなしでも全身にぐるぐる血を巡らして、
▼ 電磁波と戦いながら絶えずゴミを掃除して、
▼ ありえない温度差(エアコン)に襲われても体温を一定に保って、
▼ 頑張るときも休むときも、それ用のホルモンを用意してくれて、
▼ 大量の不要品をせっせと排泄して・・・
ものすごい活躍を、「同時並行で24時間し続けている」。
(↑に書き切れないことが山ほどあります)
そりゃあ、
スーパーウルトラグレートデリシャスワンダフル仕事ができますよね。
こんな人、現実に部下としていてくれたら、
超褒めますよね。「よくやってくれてるな」って。
「お前あってのあたいだわ」って。
そうなんですよ。
「私たちは生かされている」とか言いますけど、
宇宙とか地球の前に、
「自分自身の体に生かしてもらってる」んです。
だから、感謝するのが自然なんです。
自分を好きになれとか、自分を褒めろとか言うと、
抵抗がぬぐえない人もいるでしょう。
でも、自分のスーパー優秀な部下、「体」を好きになればいい。
こいつに感謝できたら、それでいいんです。
そこから、けっこう大きく変わるんです。
好きな相手は、自然と労る気持ちが出てきますから。
健康法をやるモチベーションが違ってきます。
食事に気をつけるモチベーションが、全く違ってきます。
「いつもすげえお世話になってる、こいつのためだから」
って、思ってあげて欲しいんです。自分の体に。
■ 潜在意識は、脳を支配する
最後に、生理学と脳科学でまとめてみましょう。
▼潜在意識は脳を支配する。
▼その脳が、神経を支配する。
▼その神経が、内臓を支配する。
▼その内臓が、筋肉を生かしている。
▼その筋肉が、骨の位置と循環(血・リンパ)を決めている。
だから、
「潜在意識は、すべてを支配する」んです。
だから、
「自分(の体)の否定」は、潜在意識を壊し、
カラダを壊し続ける『呪い』になる。
逆に、
「自分(の体)への感謝(=承認)」は、
潜在意識を癒し、カラダを治し続ける『祝福』になる。
この違いなんです。
これが、めちゃくちゃ大きいんです。
だから、
『原因自分説』も『謙虚』もいいんですけど、
『自己否定』はやめておきましょうね。
いいこと、何もないから。
穴を掘り続けてたら、光は見えません。
足場さえ確認できたら、もう掘るのはやめて、
その足場に感謝して、穴の外を見たらいい。
体は、敵ではない。
味方でしかない。
ずっとそうだった。
24時間、何十年も、ずっとそうだった。
知らなかっただけ。
これから大事にすればいいだけ。
守って、守ってもらったらいいだけ。
どんな神様よりもまず、
自分の体を信じなおしたらいいと思う。
これが、今回一番書きたかったことです。
ではでは、くれぐれも、お大事に!
「神経」って、神が通る道って書くんですよねー。
・・・編集後記に続く。
■お知らせ
※質問や申込みは、返信などで、お気軽にどうぞ。
● 2016年5月8日(日) 13時~18時
(セラピスト塾S2。初心者の方歓迎、単発参加可)
『 脳の機能を回復させる 『頭蓋骨リリース』+α 』
~ 気持ちよく、応用しやすく発展させた頭蓋仙骨療法 ~
僕はこれで、「この症状、どうしていいかわからん!」という悩みが
ほとんどなくなりました。
というわけで、今回のスキルの特長 は・・・
● 楽ゆる式の頭蓋セラピーは、深いのに簡単です
● 非常に深いリラックス状態になるため、他の治療の効果まで上がる
● 脳を通して、全身のあらゆる機能が改善⇒ 正体不明の症状にも対応できる
● 好転反応(施術後のお掃除反応によるだるさ、痛みなど)が軽くなる
● 楽ゆる式だと、短い時間でディープに(脳圧調整を含む)、心地良くやれる
● 顔面の歪みや血流、筋膜などにも良いため、美顔・美肌効果も期待できる
・・・といったところです。
ここまでやれると、「他は全く違う」っていう領域に
入ってきますよね。
ちょうど今日書いてた「潜在意識」への癒しにも、
とても役に立つやつです。
▼詳しくは↓こちらへ!
http://www.ht-b.jp/erm/seminer/s2_04togai.html
●2016年6月19日(日) 14時~16時
(セルフケア塾。初参加、初心者も歓迎。単発参加可)
「 肩こりが消えるセルフケア」
~ 肩甲骨、呼吸、血液サラサラにも◎ ~
肩こりって、「なんか知らんけどくり返す」もの。
でも、セルフケアをちゃんとやると、消せるんです。
(僕は毎日5分ぐらいセルフケアをしますが、
よほどの疲れがない限り、肩こりはゼロです)
というわけで、今回は・・・
● 肩こりが自分でケアできるようになる
● 呼吸が深くなる
● 頭痛が楽になる、頭が(頭皮も含めて)柔らかくなる
● 首こりも減る(首とのつながりが深いため)
● 猫背が軽くなり、背中も軽くなる
● 血液の質が良くなる
● やるべきことは「早い、かんたん、なのに効く!」で、すぐ身につく
● 場所を選ばずすぐやれるため、会社でも、スキマ時間でも効果が出る
● 「そもそも疲れない・こらない予防のコツ」も学べる
・・・といったクラスです。
毎回、なかなか大好評なクラスです。
どうにかしたい肩こりがあれば、ぜひ、チェックしてみて下さい。
⇒ http://www.ht-b.jp/erm/self/03kata.html
■編集後記
僕は青臭い人間(のまま病)なので、
「努力してる人には、超報われて欲しい」
って思います。
・・・と同時に、
「せっかく努力できるんだから、報われるやり方を知って!」
とも思います。
だから、整体師やって、スクールやってるんでしょうね。
本を書くのも同じだなー。
・・・あ!
すげえ唐突ですが、アンケートをとりたいんでした(笑)
「整体は学びたいけど、日曜は無理なのよ!」
という声が、ちょくちょくあります。
で、「何曜だったらいい?」というアンケートです。
これで、リクエストが多い曜日があれば、
平日(または土曜?)のクラスを久しぶりに開催しようかと思っています。
なので、
「日曜以外だったら、整体のクラス、興味あるよ!」
って人は、↓のページからササっとアンケートに
ご協力くださいませ。(1分もかかりませんので)
⇒ アンケートのページはこちら↓(スマホからも可)
http://www.ht-b.jp/erm/anke.html
よろしくお願いいたします!