楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

ぼくを放置した、大ちゃん ~「自分への信用」を取りもどす方法~



ぼくを放置した、大ちゃん ~「自分への信用」を取りもどす方法~



自分を「無力扱い」するのを、やめる。

それだけで、健康も能力も、目を覚まします。

今回は、そんなお話……

 


■忘れられない……夕暮れどきの悲しみ

ぼくは、自転車に乗れませんでした。

今はもう無くなった、
富山県の田舎町の、小学校。
なぜか「3年生になって試験に合格しないと自転車に乗れない」
というルールがありました。

その「運命の試験」までたった一週間!
と迫っているのに、
ぼくは「補助輪バリバリ」でした。
(忘れもしない「ジャングル大帝・レオ」モデル)


そんなぼくの自転車の練習に、
家族は、何度も何度も、付き合ってくれました。

夕暮れどき、車がいない空き地で……

「ねえ、絶対、離さないでね!」
『だいじょうぶ、だいじょうぶ、ホラ後ろ、支えとるから』

「絶対やよ?」
『わかっとるから、ホラ行こう!』

「本気で、ウソつかないでね、離したら絶交やからね?」
『はいはい、大丈夫大丈夫』

みたいなやつです。

で、よくないことに、かなり臆病なぼくは
「親が、ソォ~~~~~~~~っと
 手を放そうとする瞬間」に、

【ピクピク!】って、
いち早く氣付くんですね……

で、
忍者みたいな速度でグルン!と振り返って、
「ほら!今離そうとした! ウソついた! 絶交する!」
って言って、火がついたように怒る。

しかも、変なタイミングで振り向くから、
ガッシャーン!って、自転車ごと転ぶ。

驚く、すりむく、血が出る、
腹立つ、悔しい、ショックで
火が付いたように泣く。

……そのくり返しでした(笑)


ぜんぜん、乗れるようにならない。
なる気配さえ、ない。


■ぼくを放置した大ちゃん

7才のぼくは、絶望していました。

「自転車には乗れるようになりたい」
「でも、もう痛いのも怖いのも
 人に裏切られるのも、イヤだ……」
「恥ずかしいけど、しばらく補助輪付きで
 生きるしかない……」

そうして「試験日」を数日後に控えたある日、
ぼくは友達の「大ちゃん」の家に遊びに行きます。

一緒にファミコンでもやって、悩みを忘れたかった。

ただ、ぼくの変な性質で、
どこかで諦めてないんでしょうね、
乗れもしない自転車を押して行ったんです。

そしたら、それを見た大ちゃんは、
「俺はもう自転車、乗れるよ! 駐車場に行こうよ」と言って、
ぼくを連れだすわけです。

大ちゃんはスイスイ自転車に乗ります。
全く乗れないぼくからすると、まぶしくて辛いほど。
もちろん、彼に悪気なんてありません。
悪気がなさ過ぎて、自転車に楽しく乗りまくって、
途方に暮れているぼくの相手なんて、すっかり忘れるほどです(笑)
(さすが小学生)

ぜんぜん、ファミコン、一緒にやってくれない……

でも、悔しいし、憧れるし、やっぱり何とかしたい。
ぼくは勇気を出して、大きな声で、
「大ちゃん、自転車、教えて!」と言いました。

そしたら大ちゃんは、
自転車でグルグル周りながら、答えました。


「こんなの、乗りまくれば、乗れるよ!」


……

…………


……なんだ、そりゃ。

「乗りまくれば、乗れる」?

なんて具体性のカケラもない、野蛮なアドバイスでしょう!

途方にくれていたぼくは、
すっかり放置されました。


■ 乗りまくれば、乗れる。

でも、考えてみれば、
「自分でいろいろやってみるチャンス」は、
これが初めてでした。

見守る人もいないし、
待たせる相手もいない。
気まずさも恥ずかしさもない。
(大ちゃんは、一切こっちに関心がない)

それが、ぼくには良かったんですね。

初めて、自分の頭と体で考えながら、
自転車にまたがりました。

指示されるのではなく、
大ちゃんの動きを見てマネをして、
体重のかけ方や、ペダルのこぎ方などを
あれこれ試します。

自分のペースで、時間をかけて。

助けてくれる大人はいないから、
派手に転ぶし、血も出ます。
でも、恥ずかしさやウソをつかれたショックがないから、
そのときのぼくは、泣かなかった。
だから、続けられたんだと思います。

なんども何度も、くり返し、
大ちゃんのマネをしました。

すると、
ちょっとしたきっかけで、
足をつかずに行ける距離が少しだけ伸びた!

……そう思ったら、
もう後は、無我夢中でした。


■ ぼくを迎えた、大ちゃん。


時間のことはもうわからないけど、
2時間ぐらいたったのか、
日も暮れそうになった頃……

ぼくは、
「真っ直ぐなら自転車に乗れる」ように
なっていました。
(曲がるのは、まだムリ)

うれしくて嬉しくて、
駐車場の端まで全速力で自転車をこいでは、
ストンと降りて向きをかえ、
また反対の端まで、ギューン!と全速力……

すり傷の痛みも忘れるほど風が気持ちよくて、
ずっと、行ったり来たりをくり返す。

……気が付けば、もう大ちゃんは、どこにもいません(笑)

でも、帰りに
「自転車に乗れるようになったよ!(真っ直ぐなら)」
って伝えに行ったら、
大ちゃんは、ニカッと笑って、言いました。


「ほらね!」


あの顔は、いい顔だったなぁ……。
ドラゴンボールの悟空みたいだった。


そう、
ぼくは、彼の言った通り、
「乗りまくったら、乗れた」んです。


彼のこのときの「ほらね」は、
忘れられない。



■「過保護」じゃないから育つもの

ぼくは「過保護」じゃなく、
「最低限の保護」によって、自転車に乗れました。

大ちゃんは「何もしていない」ようで、
実は「励ました後、近くにいる」ことを
ずっとしてくれてたんです。
(途中、いなくなるまでは)

もちろん、
家族がしてくれたやり方は一般的なものですから、
それで自転車に乗れる子どもも、たくさんいるでしょう。

ただ、そのときのぼくは、そうじゃなかった。

自分で考えて、
マネをして、
痛みを知って、
工夫をして……
そういう全部を「自分でやってみる」必要が
あったのでしょう。


ぼくにとっては、大きな経験でした。


■なぜ「楽ゆる」で、治る人が多いのか?

話はついに、本題に入ります(笑)

楽ゆる式のYouTube動画で、
驚くほどの症状や病気が良くなる人が、
たくさんいます。
(実際、コメントでたくさんの回復例を書いてくれています)

医者でも薬でも、よくならなかったのに……
マッサージや整体に通っても、ダメだったのに……


なぜ自分でやる「楽ゆる」な健康法で、
治ったりするのか?


それは、
「過保護じゃないから」です。

それが「楽ゆる」の意味なんです。


ぼくが自転車に乗れるようにしてくれた「大ちゃん」と同じで、
「励ました後、近くにいる」
……つまり、

「必要な刺激だけ与えたら、あとは体の力に任せる」
ということ。

ただ「近くにいる」(いつでも見に行ける)
ということで、「孤独ではない」状態でいられる。


それが、
「本人の力が大きく伸びる条件」なんです。


●「自分の体を信用しなおす」という極意

言い換えれば、こういうことです。

「楽ゆる」程度の刺激しかしないのは、
どういう意味になるのか。

実は「体を信用しなおす」という行為なんです。

これは、前に書いた
「治そうとするより、整えようとしたほうがいい」
というお話と、本質が同じですね。

※参照:
『「自分を変える」より、3倍はグレートな考え方』
 https://www.rakuyuru.jp/entry/2020/04/30/150535


「簡単だし楽で強すぎないこと」で体が変わるからこそ、
自信を取りもどすことができるんです。

「あ、人の力を頼らなくても、自分でやれるんじゃん」ってね。

「大ちゃん」がぼくに与えてくれた財産と同じ。

ぼくらは、ぼくら自身に……
ぼくらの脳や体に、教えてあげたらいいんです。

「自分でやれるんだよ」って。

楽ゆるって、そういうことなんです。


ブレスレットも音叉もハーバリウムもそう。
ぼくは「思い出してもらいたい」んです。

「ごく簡単なこと、
 環境がちょっと助けてくれるだけでも、
 ちゃんと変われる自分」
を、実感して欲しいんです。


それが、
「自分を信用しなおす」ということ。
「自信を取りもどす」ということ。

そして、
「本来の力を取りもどす」というプロセスなんです。



■たとえば、この2つ。

具体例を2つ、紹介しましょう。

「これで変化を感じたら、
 自分に自信を取り戻せるよ」
という動画ですね。

よかったら、ぜひ、やってみて下さい。
前に体験したことがある人も、定期的に、やるといい。

脳や体に、覚えさせるには、くり返しが有効だからね。


●5秒で全身がやわらかくなる魔法の「おでこ揺らし」
 


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●1分で全身の血流がよくなる!「ウェイブポンピング」
 


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■それでも土に、水をまこう。

最後の、まとめとして……

ぼくは、こう思ってるんです。

お花や植物を「タネ」から育てるとき、
水をまくでしょう?

それも、
「まだ何もない土」に、水をまくでしょう?

そういうことだと思うんです。

結果が出るかは、わからない。
効果があるかは、まだわからない。

でも、
「水をまかなければ、芽は出ない」んです。

そして、
「乗りまくったら、乗れる」んです。


数をこなして、知ればいい。
自転車のことも、植物のことも、
健康のことも、体のことも。


「本当に効くのかわからないから、立ち止まる」のは、やめよう。
「本当に効くのかわからないから、やってみる」人が、治っていくから。

まだ何も見えない土に、自分の手で、水をまく。
でも、タネは必ず埋まってる。
むしろ「埋めたつもりのなかったタネ」まで、絶対に植わってる。

色んな水を、自分に与えたら、
思いもよらなかった花が咲くこともある。


とはいえ、楽ゆるで、いいんです。
3分とか5分で、いいんだから。
そういう「良い水」ばかり、用意してきたからね。


まだ何もない土にこそ、水をまこう。


ではでは、くれぐれも、お大事に。
「どんな悲劇に埋もれた場所にでも 幸せの種は必ず植わってる」
(ミスターチルドレン「花の匂い」より)