楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

ぼくは文章を書くのが、辛い。……でも、好きだ。

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ぼくは、文章を書くのが好きだ。

でも、文章を書く作業の全体が好きなわけじゃない。
好きじゃない部分が、大いに含まれてる。
苦しいときもある。
珍しくない。
というか正直、7割がたは、苦しい(笑)

スラスラ書けたらいいのに、そうはいかない。
もがくように無理やり書き上げて、読んで直して
読んで直して、それでもダメで……

わかりにくい、
魂を感じない、
平凡にしか仕上がらない、
救いが足りない、
楽しくない、
楽ゆるじゃない、
ぼくじゃなくても良い……

「表に出せない理由」は、いくらでも見つかる。
それで、3日かけてつくった文章が
泣く泣くお蔵入りになることも、ある。


それでも、書くことをやめたくはない。
(もうイヤだあ!とデカい声でグチることはあるが)

苦しいときでも。
うまくできなくても、
上達を感じられないときでも、
楽しさがほとんどないような日でも、
お金にならなくても、
まわりから止められたとしても、
たぶん、やめない。

書きたいことのイメージが湧いたときのうれしい衝撃や、
それにピッタリの言葉を用意できたときの達成感、
なんとか納得のいく仕上がりになったときの安心や、
読者さんからのメッセージをもらたっときの
心臓がお湯につかるような喜びを、
ぼくの脳が覚えている。
心臓が要求する。

それらを全部足し合わせると「好き」なんだと思う。


好きという中には、たくさんのものが混ざっている。

明るい色のものばかりじゃない。
それはわかっておきたい。
ぼく自身がつよく、忘れずにいたい。
好きじゃない色が1つ見つかっただけで、嫌いだと決めつけたくない。
好きな色を1つ見つけただけで、好きだと決めるのも、早い。

自分が好きになっていくのか、嫌いになっていくのか。

その様子を、少し長い目で見ていく。
双葉を芽吹いたアサガオが少しずつ伸びていくのを眺めるように、
小さくても細くても、その可能性を刈り取らないでおく。
花が咲くか咲かないか、わからない。
咲かないことのほうが多い。
でも、アタリもハズレもある中で、
どっちだろうかと楽しみに待つことができた時間は、
もう半分アタってる。
そんな眼差しでいられたら、豊かだと思う。


豊かさの正体は、色彩だ。
考えみれば、一色のものなんて、現実にはない。
紅葉だって、赤ばかりじゃない。
新緑にだって、濃淡、いろんな緑がある。
空にも雲にも表情がある。
目が覚めるほど美しい色のすぐとなりに、暗い色があったりする。
いろんなものが混ざり合って、移ろっていく。
好きが嫌いになることもあれば、
嫌いが好きになることもある。
少し長い目で、ひいた目で見ていく。

色彩を許す。
自分の中に色彩ができる。


ぼくは文章が好きだ。
嫌いなときも嫌いな部分もあるけど、それでも好きだ。

要するに「ニクいやつ」だ。


そういう「好き」を、見つけたいし、育てたい。
今好きじゃないものからでも、育つかも知れない。
部分だけに目が囚われて好きになれる可能性を
自分から捨てることは、しないでいたい。


「ああそれは多様性のことだね」
と、ひとくちで言いたくなる。

……でも、
もう少しきちんと区別したい。

色んな人がいてOKという「マクロな多様性」よりも、
それぞれの人がその内側に色んな面をもっていてOK、
という「ミクロな多様性」が面白い。

あなたの中の変なところも
ぼくの中の変なところもOK。
ぼくの中にもあなたの中にも、
良いところと変なところが共存していてOK。
好きになれないところもあるけれど、
それも含めて「トータルで、あり」。

だってさ、
「みんないい人」とか「みんなOK」というのは、
ちょっと難しいじゃないか。
現実的じゃない理想を掲げてしまう態度にこそ、
多様性が不足している。

100% 好きなものなんて、探さない。
100% 好きなことなんて、求めない。
100% 好きな人なんて、期待しない。


「みんなお互い様で、みんなアリ」
ぐらいのゆるさが、ちょうどいいんじゃないか。
やさしいんじゃないか。


そのうち、
そういう練習を「外のもの」に対してしていたら、
自分を「嫌い過ぎるやまい」だって、
軽くなったりする。
自分を「好き過ぎるやまい」だって、
軽くなったりする。


普通は嫌がるようなものをそんなに嫌じゃない自分が見つかったり、
普通は興味のないところを面白がる自分が見つかったら、
ぼくの嫌なところを嫌がらない人も、現れるかも知れない。
ぼくのものすげえ魅力を見つけてくれる人も、出てくるかも知れない。
(ぼくがまだ知らなくても。あなたがまだ知らなくても)

自分が「そう願う」世界を、
小さく小さく、始める。
まずは「ひとり事」でいいから。



ぼくは文章を書くのが、辛い。
すべてが好きだとは言わないし、言えない。
それでも、文章が好きだ。


ではでは、今日もお大事に。
ぼくらの味覚は「混ざり切ってないもの」を
美味しく感じるように作られている。