楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

「本当のところは、誰にもわからない」という希望

「本当のところは、誰にもわからない」という希望



「先生の血流の動画のストレッチをやってたら、
 なぜか、ずっとあった吐き気とめまいが、消えました!」

――そんなメールをもらいました。

もちろん、
つい拳をギュッとにぎり絞めるほど、うれしかった。

……でもね、
正直、考えるんです。

 


「なんであれ、吐き気に良かったんだろう?」
「あの体操でめまいが消えたの、なんでだろう?」
ってね。

もちろん、
結果が出たことが何よりも大切です。
そして、
「血流さえよくなれば、なんでも改善しうる」
といった説明は、できます。

でもね、
「本当のところは、わからない」んですよね。
何がどうなって、なぜ、治ったのか。

うん、そうですね、
せっかくの機会だから、白状しましょう……

うちに来てくれているお客さんにも、
「病院でも治らなかった病気が治った」
という人は、かなりの数、います。

この仕事をしていて良かった……!
って、ものすごく思います。
「俺、もしかして、天才なんじゃないか?」
って思う夜だって、あります(笑)


でもね、
そういう「奇跡の回復」をとげた人たちが、
「なぜ、そんなにも劇的に治ったか」なんて、
解明できないことのほうが、多いんです……

もちろん、
ある程度の仮説やパターンは、あります。
「胃の病気だったら、胃のケアをしたらいい」とか。
「脳と自律神経のケアは、ほぼ万能だ」とか。
「氣血水の流れが良くなれば、何でも改善しうる」とかね。

そんなふうに、
【プラスなのは間違いないこと】はわかっているから、
それらを一生懸命に、やります。

それでも、
「トメさん(仮名)の、心臓肥大がたった3ヶ月で
 治ってしまったのは、どんな作用か?」
といった具体的なメカニズムって、解明しようがないんです。

実話だし、
結果(画像による医師の診断)もほんとうだけど、
そのカラクリは、わからない。
「心臓にいいこと」はもちろんやったけど、
仮説は仮説のままでしか、ないんです。
(それを蓄積していくことしか、できないんだろうけど)


「なーんだ、そっか、そんなもんか」

って、ガッカリしますか?

はい。
ぼくはずっと、そういう葛藤を抱えてきました。

いくら結果が出ていても、
その「なぜ?」が説明できないと、
ほんとうに正しい仕事ができているとは言えない氣がしてね。
いつでも同じ結果が出せるような「再現性」が弱いように
思えて……悩んできたんです。

でも、そんな中、
1冊の本に、出会います。

東大系病院のレジェンド医師、矢作直樹先生の本です。
その名も「人は死なない」(笑)

彼は骨太な本を何冊も出していて
ベストセラーも多いですが、ぼくが感動したのは、
この本の一節です。

「正直、医者だって、病気のことは半分もわからない」

と、彼は、率直に告白していました。

「わからない中で、それでも最善を考え続けて、
 できることをやっていくしかない」

という覚悟でいるそうです。

そうか、じゃあ、
「ほとんど寝ないで働く上に、手術の成績がダントツ」
というので有名な、第一級のお医者さんでさえ、
そうなんだ……

安心すると同時に、覚悟が定まりました。
「わからないものは、わからない」んだと。

もちろん、
「わかる部分を増やす」努力は続けるけれど、
きっと「本当のところはわからない戦い」を、
続けて行くしかない。

そして、
【プラスなのは間違いない手段】の質を
とにかく上げていくしかない。
「体が起こす奇跡」の確率を、高めていくしかない。


……そんな風に気持ちを定めて、
整体師を続けてきました。


そして、それからも、
「ぼく自身もびっくりするような回復例」は、
やっぱり、ポコポコ、出てくるんです。
むしろ、増えてきています。

今となっては、YouTubeをやっているから、
改善報告をくれる人の数は、すごい量になりました。
もちろん、どの動画も、
全力でつくったセルフケアではあります。
でも、やっぱり、驚きます。
ものすごい回復例を、たくさん聞かせてもらってます。
(コメント欄を見てもらったら、驚かれるんじゃないかな)


今回、冒頭で紹介した例は、
「血流のストレッチで吐き気が消えた」というものでしたが、
ほかにも例えば、
「膝のケアをしていたら頭痛がよくなった」とか、
「腰がやわらかくなってきたと思ったら、うつが治った」
みたいね、意外とも不思議とも言えるケースが、
後を絶ちません。


……でね、
もうここまで来ると、この「わからなさ」って、
逆に【希望】なんじゃないか?

そう思うようになってきました。

最終的に何が効くかなんて、わからない。
でも、言い方を替えれば、それは
「何が効いたっておかしくない」
ということです。

病院などで
「もう諦めるしかない」と言われた人でも、
「治るものじゃない」と断言された症状でさえも、
よくはわからないことで、治ったりするんだから。

ずっと抱えてきた悩みの答えはシンプルで、
「試せることは、何だって試したらいい」。

ただし、
できる限り副作用などのリスクがなく、
質が高いものを、つくっていく。


そしたら、
理論や常識なんかを飛びこえて、
「何だって、治ってしまうかもしれない」


「本当はわからない」ってことは、
大ざっぱにいえば、
治る確率も、治らない確率も、
同じようなもんだってことです。
だって「わからない」んだもん。

「宇宙人がいるかどうか」とかと同じね、
「いる証明」はできないけど、
同じぐらい「いない証明」も無理なんだから、
いる確率も、いない確率も、似たようなもんです。
だって「わからない」んだもん。


ってことは、
どんなに重い症状だとしても、
「どうせ治らない」と考えるのは、
もったいない。

「何をしたって無駄」だというアイディアは、
成立しないよね。


「わからない」の半分は、希望です。
そう思うことにしよう。


じゃあ、大事なことは何か?
その希望を具体化する奇跡は、
どうやって起こすことが、できるのか?


結局、大事なことは
「レギュラー・セット」を持っておくことです。

つまり、毎日やるセルフケアがある、
ということ自体が【奇跡の発生装置】です。
それを重ねれば重ねるほど、
「どんなに良いことが近づいてくるか、わからない」
ってことだからね。

あとは、その質を上げていくこと。

やり慣れたり、自分用に工夫したり、基本に戻ったり。
似た効能でもっといいものに入れ替えたりして、
より自分が心地よく、気に入るものに改善していく。

それが、
「奇跡の起こし方」の基本だと思います。


「なぜ、治るのか」を悩み続けてきたぼくの答えは、
いま、こんなところに、あります。


だから……

あなたにもきっと、
「お気に入りのレギュラー・セット」が
見つかりますように。

そしてやがて、
うれしい奇跡が、やってきますように。


ではでは、くれぐれも、お大事に。
芽が出る前に水をやるから、花は咲く。