楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

遠い幸せ、近い幸せ。

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●温泉は、やっぱいいなぁ~!
●おふとんは気持ちいい……

――これは「触覚」の喜び。

 

●美味しいと、うれしい
●働いた後の一杯は、しみるほどうまい

――それは「味覚」の喜び。


あんまり好みの差がないぐらい、
多くの人が好むこれらには、
共通点があります。


それは「キョリが近い」こと。


温泉やおふとんは、直接触れてます。
食べものや飲みものなんて、もう、中に入ってきてる。

すごく「キョリが近い喜び」なんです。
そして、ストレス解消効果が、とても強い。

じゃあ、これに比べて、
「キョリが遠い喜び」って、何か。

視覚、聴覚です。


●山がすごくきれい

これは、すごく遠くからでも、わかる。

●花火の音が耳に心地良い

というのも、離れていても感じられる。


これらは、
「キョリが遠い喜び」です。


じゃあ、近いほうがよくて、
遠いのはダメなのか?

……というと、
ダメってわけでは、ありません。
それぞれに良さがあります。


ただ、割と大事な違いは、
「キョリが遠い喜びは共有しやすい」
ということです。


一粒のチョコボールは
一人で食べるのが一般的だけど、
きれいな山なら100人で眺めたっていい。


共有しやすいという良さは、
ネット社会に向いています。

だから「視覚」や「聴覚」の楽しみは、
どんどん発展・拡大してるよね。
ネットフリックスでも、スポティファイでも。


でもそれは同時に、
「レア度」の低下を意味します。
珍しさが無くなる。
100万人が知っている面白いものには、
どうしても「ありがたみ」がかけてしまう。

そう、
「レア度」と「ありがたみ」はほぼイコールで、
「ありがたみ」と「幸福度」は、
けっこう近いところにあるんです。


だから、
視覚や聴覚に訴える喜びには、
「共有しやすい楽しさ」はあっても、
「心をどっしり満たすような幸福感」は、備わりにくい。

そこに来て、
共有しにくい触覚や味覚には、
「そのときそこでしか味わえない充実感」が
宿りやすい。
「今これを感じているのは、私だけ」
という状況が、生まれやすいんです。


この性質の違いは、大事。


だから、
視覚:きれいな山で心が満たされる人もいるけど、
味覚:美味しいもので心が満たされる確率はより高い。

……というのは、
理解しやすい事例でしょう。


あ、ちなみにカラオケは、
キョリの遠い「聴覚」の遊びだと思われがちですが、
実は「触覚」が大きいです。

スポーツとも共通しますが、
呼吸を大きく使って歌声を出すので、
「体を使う」喜びなんです。

その証拠……とまでは言わないけれど、
「聞くだけのカラオケ」だったら、
楽しさやストレス解消の度合いは大きくダウンするはず。

つまり、
聴覚より触覚によるもの……
「キョリの近い喜び」が大きいってことです。



もう1つ、大事なこと。
それは「飽き」です。

ぼくらは……というか「脳」は、
同じ種類の刺激が続くと、慣れてしまうと同時に、疲れます。
慣れと疲れのあわさったものが「飽き」ですね。

実際、これはぼくも感じていることですが、
コロナ以降、動画を見ることが増え過ぎて、
Youtubeには早々に飽きがきて、
ネットフリックスにしても、
以前よりも「基準が厳しく」なってしまいました。
かなり面白いものじゃないと満足出来ない、というような状態ね。


要は、何が言いたいか?


いま、ぼくらを幸せにしてくれる刺激は、
「視覚」じゃないところにあるんじゃないか。
こんな「超ビジュアル娯楽時代」だからこそ、
視覚以外の楽しみを見直すことこそ、有効なはず。

……そんなお話です。


健康面で考えても、
目の疲れや、その影響による頭の疲れ、
それらの掛け合わせによる「浅い睡眠」の問題が、
かなり増えてしまっています。

見方によってはこれって、
「視覚情報への拒否反応」なんですよね……


だから、聴覚で音楽を楽しんだり、
触覚で温泉を楽しんだりすることは、
体のコアとのキョリも近くて、
大きな喜び・ストレス解消になる、と。


いつもと違う刺激として、
「飽きも拒否感もなく入っていく」からね。
奥まで。


で、
いつも違う刺激つながりで……
しかも「盲点」になりがちなのが「嗅覚」なんです。

嗅覚も、少しは離れてもいいけど、
基本的には「キョリの近い五感」です。

だって、好きな香りのお花があったら、
近づいていきますよね?
自分の中に、香りをとりこむことによって、楽しむもの。


そして嗅覚は、脳への影響も、強いんです。

たとえばキンモクセイの香りで、
思い出す「光景」があったりしませんか?

焼肉の匂いや、
お洗濯の香り、
海の匂いに、
呼び覚まされる記憶がって、ないでしょうか。


記憶に残るということ。
それはつまり、脳への影響力が強いということです。

また、
犬やネコがぼくらよりずっと「鼻が利く」ことからも
わかる通り、嗅覚はとても「動物的」です。

「人間的なもの」に疲れてしまっているぼくらにとって、
本質に戻ったり、本能的な癒しがあったりする位置にも
あるわけです。
そんなこともあって、
ぼくが一番最近つくったアイテムは、
嗅覚に訴える「パワー・アロマ」でした。

いつだって
新しい結果を出すのは、
新しいものや、
新しいものの見方です。
(古いものを新しく見直すのも含めてね)


もっと本質的に、楽しいものを。
もっと本質的に、体によいものを。


今、すごい勢いで
「なんとなくハッピーじゃない」
という人が増えているからね。


本当に足りないもの「質」を考えるヒントになれば、
と思いました。



あなたの喜びは、視覚に偏ってない?


まだ飽きてない、
いつもと違う、
もっと「キョリの近い」幸福感を、
探ってみようか?


緊急事態宣言も終わって、
お出かけもしやすくなったしね。



ではでは、くれぐれも、お大事に。
キンモクセイの香りを感じると、
地元の「城山」でカマキリを探し回ってた景色を
思い出します。胸がしみるほど。