楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

2つだけ探せばいいんだ



ワールドカップが、終わりました。

大会MVPに選ばれた、メッシ。
ぼくまで、めちゃくちゃうれしかった。

彼はふだん険しい顔をしていることが多いから、
「世界一って、逆に、どんなに大変なんだろう」って、
ほんとよく思うんです。

そんな彼があんなに無邪気に笑ってるだけでも、
もうほら、胸にくるよね……

喜びと比例して葛藤や苦しみもきっと世界一レベルなんでしょう。
それも彼が超一流になってから、
20年近くもず~~~~~っと、ね。

まるで「ようやく重荷を下ろす」かのように引退を宣言していました。
でも、それを延長したぐらいなんだから、
よほど心が軽くなったんじゃないかなぁ。


ぼくも今回は、色んなことを考えた28日間でした。

 



なかでもね、
いちばん強く胸に染みたことだけ言うと……

●まずは2つだけ探せばいいんだ

ってことなんです。


その大事な2つというのは、

1.自分が得意なこと
2.その得意なことが活きる場面

です。


なぜこの2つのことを、考えたか。


それは、
これら2つが明確な選手が、
ワールドカップで活躍していたからです。

で、このことはきっと、スポーツに限らない。
仕事でも同じですよね。


たとえば、
ここ一番!というような勝負どころにおいて、
「カードを切る」という表現があります。

スポーツでいえば「選手交代」のシーン。
試合の流れを変える、大きな大きな「打ち手」です。

そのときに、誰を選ぶか?

それこそ、
「得意なこと」と「それが活きる場面」が
いまの試合状況に合うなら、
バッチリですよね。

「今ここでは、お前しかいない!」

って、なる。

つまり、
肝心なときに「切るべきカードになれる」わけです。


ただし、ここで重要なのは、
「2つが揃っていること」なんです。


1の「得意なことをを探す」
というのはよく言われることなんですけど、
これだけでは、足りないんだよね。

「今ここでは、お前しかいない!」
とまではならなくて、
「あれができるのは、お前だけだね」
という必要性に留まってしまう。

つまり、
2の「活きる場面」までわかってないと「使いよう」が無い。
それが合致するから、パズルのピースがはまるように、

「今ここでは、お前しかいない!」

となるわけです。
だからこの1と2は、ほんとは「セット」なんだよね。

逆にいうと、
これらがハッキリしなかった選手は、
出番をもらえなかったと思います。
(「ハッキリしてるけどチームに合わない」というケースは
 考えられますが、それだとそもそも代表に招集されないからね)


そしてこの〝活躍条件〟は、仕事でも同じですよね。

「得意なこと」と「それが活きる場面」が
会社の状況と合うなら、採用されます。
大事にされます。
それ相応の居場所と自由と待遇が与えられます。

「切るべきカード」=「切り札」なわけで、
手放すわけには、いかないからね。



印象深かったのは、決勝戦でのエムバペです。

アルゼンチンが2点を先にとって、
フランスは追う立場でした。

もともと疲労のかげも濃くて動きが重かったなかで
逆転しなきゃいけない。
そこでフランスは、エースのエムバペを
「いつもの左サイドとは違う中央ポジション」に配置がえしました。
(どうした、デシャン監督!)

それはごく単純にいうなら、
「より相手のゴールに近い位置」ですから、
監督としては、より得点に集中させたかったのでしょう。

でも、これが全然よくなかった(笑)

フランスの攻めは、見るまにシオシオと、勢いを失いました。


しかし……

「こりゃあこのまま、アルゼンチンが勝つだろうな」
って思ったころ、
フランスのエースは、本来の左サイドに戻ります。

そこからのエムバペはまさに「怪物」そのもの。
ほぼひとりで3点獲っちゃったもんね!


ほんの一歩でも間違えば、
フランスが勝って優勝国になり、

「エムバペがメッシを倒して世代交代!!」

って図式になってたと思います。


でも逆にいうと、あの怪物がね……

つまり、
もはやサッカーに詳しくない人が見ても、

「ねえねえ、なんであのフランスの人だけ、早送りなの?」

って感じで(笑)
〝異様さ〟がわかるほど凄いエムバペでさえ、

「本来の仕事場を与えられなければ、いまひとつ輝けない」

ってことですよね。


この重要さって、すごいことだと思うんです。
メッシの笑顔の次に、忘れちゃいけない。


見方を変えれば、
「苦手なことなんて、あって当ったり前」なんだよね。


そんなことよりも意識と時間をさくべきなのは……
本人も他人もスポットライトを当てるべきなのは、
「何が得意なのか」と、
「それがどんな場面で活きるのか」です。

それらさえ見つかったら、
あとはその2つの磨き上げと、拡張をひたすら続けて行く。
(本質的に、得意なことを活かすのって、喜びだしね)

そしたら、選ばれる。
「替えがきかない存在」になっていける。


エムバペをはじめとした色んな選手の「浮き沈み」を見ていて、
そのことが、ハラに染みるように納得されたんです。


ぼくが本当に得意なことは、何だろう。
それが真に活きるのは、どんな場面だろう。

それぞれを、探し続けているか。
シンプルに言葉にして見つけられているか。
磨き続けているか。
そもそもズレてないか( ← これマジ重要)

スキルアップだとか能力開発だとか
適職診断だとかキャリアアップだとかってことは
すべて「その後のこと」だよね。



最後に。

日本人の武器はこれまで、
協調性だとか細かい技術だとか真面目さだとか
言われてきました。

いっぽうで、
攻撃性やズルさ、発想力みたいなものは弱い、と。

でもね、
今回のワールドカップでは、
新発見された武器があると思うんです。

それは「かしこさ」です。


試合中の判断ミスの少なさとか、
戦い方を変えるときの一致団結ぶりに、
それはまざまざと現れてましたよね。

だって、そうじゃないと、
「死んだふり」からの「カミカゼアタック」
なんていうめちゃくちゃギア・チェンジ、
到底できないからね(笑)

そして、
試合後のインタビューでの
ロジカルで中身の詰まったコメントにも、
日本人選手たちのインテリジェンスはにじみ出ていました。
(長友をのぞく 笑)


この「得意なこと」は、
これからのサッカーでめちゃくちゃ重要になってきます。

スペインやドイツといった強豪国を倒せたことは、
その証拠だったんじゃないか。

「後半に強かった」
というのは、ペース配分や戦術変更(への適応)もふくめて、
「かしこさ」がすごく問われるポイントですものね。


……とまあ、そんなふうにね、
色んなことを体に響くかたちで教わった感じがして、
興奮も収穫もすごく多いワールドカップでした。


とにかく眠いけどね!


ではでは、今日もお大事に。
久保君の「得意なこと」が「活きる場面」が
えらく少なかったことが、ゆいいつ悔やまれるなぁ。