すごい事実を、知りました。
痛みに悩むすべての人に、ぜひ、シェアしたい。
まずはね、
「幻肢痛」(げんしつう)
……この言葉を、知ってますか?
簡単にいうと、
「事故などで失ったはずの手足に起きる痛み」のこと。
つまり「ないのに、痛い」。
だから、幻(まぼろし)という字が付きます。
なぜ、そんなことが起きるのか?
というと……
多くは、交通事故などで
「本人の意識がない状態のまま、
やむなく切断(手術)するしかなかった」
ケースだそうです。
つまり、脳としては、
「まだ、体の一部を失ったことを自覚し切れていない」。
それで、もうないはずの手や脚のあたりに、
痛みを感じたり、
かゆさを感じたりする。
……でも、苦しいことに、
痛みの治療をすることはもちろん、
痒いところをかくことさえ、できないんです。
これ、想像することしかできませんが、
ひどい辛さです。
無力感がとんでもない……
実際、この症状を抱えた方は、
人には説明できない苦しみを味わうそうです。
でもね、大事なのはここから。
なんと!
このやっかいな「幻肢痛」に、
びっくりするような改善例が現れたんです。
その患者さんは、
ひどい「幻肢痛」で、夜、
なかなか眠れない苦しみを抱えていました。
そんな彼を奇跡のように救ったのは、
何だったか?
――「義足」だったんです。
それも、特別な義足で、
「脚の裏の感覚がわかるように、神経を通わせたもの」でした。
というのもね……
ぼくも初めて知ったんですが、
義足で歩く方にとって、砂利道とか、
地面が凸凹なところって、すごく危ないんだそうです。
細かな段差とかを感知できないから、
足をひねったり転んだり、とにかく怪我をしやすい。
だから、そもそもは、
足の裏でちゃんと地面を確かめられるようにするための、
義足だった。
なのに……消えたんです。
「幻肢痛」が。
どうしてか?
ざっくり、心理学的に言うと、
脳が失った脚を、
「取り戻した」と思えたからです。
足の裏を確かめた「感覚」が、久方ぶりに脳に届いたとき、
「失ったことさえ理解できずにいた脳の混乱」が、
落ち着いたんです。
これは、止まってた時間が、動き出したようなもの。
それで、
痛みのサインを出し続けていた「幻」が
消えていったわけです……。
結果、彼は、
その義足によって、
安定した歩行だけでなく安眠まで、
取り戻すことができました。
どれだけ、
嬉しかっただろうね……
考えただけでも恐ろしい「幻の痛み」ですが、
この成果を材料に、また一歩、
解明が進んでいくことでしょう。
さて今回、
改めて気づかされるのは、
「脳に分からせる」ことの大切さです。
体が良くなった、というだけでなく、
良くなったことを、明確に確認すること。
それを「脳が納得」して初めて、
痛みのサインが解消されることがある。
逆にいうと「納得するまでは、なんだか痛い」ということが、
有り得るってことね。
強い痛みや長く続いた痛みだったら、なおさら、
「脳の納得」は、重要になるはず。
これがね、
ぼくが整体で大事に思ってきたことと
ピッタリ一致するんです。
だから、
ぼくは、整体の施術中も、たくさん検査をやります。
ほとんどの健康動画でも、
「ビフォア・アフター」の変化を
チェックしましょう!
……って、しつこいでしょう?(笑)
あれ、マジで大事なのよ。
体にいいことと、
脳にいいこと。
2つが重なるものが、
「本当に効くやつ」です。
「幻肢痛」を抱えていなくたって、
「脳が不安なまま、混乱したまま」だから治りが遅いケースって、
かなりあるはずなんです。
……というか、あります(キッパリ)。
そういうときこそ、
「とにかく色々やる」と焦らずに、
「原理を知る」とか、
「変化をちゃんと味わう」といったことが、
意外なほど、大切になってきます。
だから、ちゃんと知ろう。
ちゃんと感じようね。
「ついで」なときもあっていいけれど、
「あえて」1つのことだけやる時間も、
すごくいいものです。
お気に入りのセルフケアがあったら、
ぜひ、その説明や、前後の変化のチェックまで、
たまに見直すといいよ。
そしたら、どんどん「深まっていく」からね。
広く、新しく……よりも、
狭く、くり返し……が、本質への近道です。
ではでは、くれぐれも、お大事に。
痛みって、本当に心理的なものだからね。