楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

39才になって気づいた「供養」のあり方

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つい先日、
じいちゃんの誕生日でした。

「もし生きていたら、99歳です」

と、おかんからLINEがありました。


なるほど……

もし長寿だったら、
まだ生きていてもおかしくはないんだなぁ。

 


年をとるにつれて、
今のぼくの大事な強みの多くを育ててくれたのは
じいちゃんだった、と気づきます。


たとえば、ぼくが、
「最初はうまくいかなくても当たり前」と思って
下手ながらも物事を続けられるようになったのは……

じいちゃんが、
「お前は大器晩成だから、ゆっくりでいいんだ」と
くり返しくり返し、言い聞かせてくれたから。


ぼくが、
失敗したら普通にしばらくメゲるけど
少ししたら何度もやり直すようになったのは……

保育園のころ、かけっこ競争で転んで最下位だったとき、
「たかしは転んだけど、起き上がるのが早かった、えらいぞ!」と、
じいちゃんが褒めてくれたから。


ぼくが、
地味でもコツコツと改良をくりかえす職人のような仕事を
カッコいいと思えるようになったのは……

縁側でずっと「海王丸」や「戦艦大和」のプラモデルを
つくっていたじいちゃんの背中が、好きだったから。
そこが何よりも安心できる場所だったから。


そういうことに、
いくつもいくつも、思い至ります。


「亡くなった大事な人は、心の中に生き続ける」
なんてことを、映画やドラマで聞きます。

たしかに、それもある。


でもぼくには、
もっとフィジカルなものを遺してもらった
手応えがあるんです。

大事な人からは、
思い出だけじゃなくて、
言葉や映像(姿の記憶)や氣をもらっています。

それらが、心の中だけでなく、
血肉となって生きているという実感。
たとえ話じゃなくて、物理的に、
ぼくに蓄積されている。

それは、
「じいちゃんがもし居なければ、
 今みたいじゃなかったはず」という部分を考えたら、わかる。
いくつもいくつも、出てくる。


おそらくそれは、
他とは比べようもない大切な遺産で、
それをぼくが理解することは、
じいちゃんも喜んでくれることじゃないかな、と。


ひょっとしたら……


遺してくれた言葉や教えや影響を、自分の中で育てていく。


そういう「供養」の仕方も、あるのかも知れない。


そういえば、たしかに、
供養って言葉は、
「ともに」「やしなう」と書きます。

考えてみれば、
一人分の命って、思うよりずっと多くの人が関わる
「共同プロジェクト」なんでしょうね。


2021年も、なんだかひっそりと過ぎゆきました。
でも2021年なりに、他の時間とは違うものを、
たぶん、遺したんでしょう。

わたしなりに何を受け取って、何をこれから養うのか。


ふりかえれば彩りを失って見えるこの2年の時間を、
ぼくなりに、どう供養してみるか。

意外とこの問いは、
大切な差を生む予感がするなぁ。


ではでは、今年もお大事に。
年の暮れには森山直太朗が聴きたくなり、
年の初めに欲したのは、折坂悠太でした。