楽ゆる式◎セルフケア整体

心と体が楽になるコツ。辛い症状・病気を自分で治したい人へのヒント。 ----- by 楽ゆる整体&スクール代表 永井峻

「たしかな居場所」の作り方

「たしかな居場所」の作り方


■ あなたが気づいていない「あなた」

最初に、断言してしまっていいですか?

あなたには、あなただけが気づいていない弱点があります。
それは、ちょっと怖いことです。

でも、一方で……

 
あなたには、あなただけが気づいていない魅力があります。
それは、ものすごく素敵な価値です。

どっちも、ものすげく、知るべきこと。

これほど知るべきことって、
他にあまりないんじゃないか……ってぐらい、
価値のある知識です。


■ ぼくの仕事の本質

ぼくのメインの仕事って、何だと思いますか?

もちろんぼくは整体師なので、
何よりも重視しているのは「整体」です。

くわしく細やかに、お体をみること。
整えること。
ご自身でできることをお伝えすること。
そして、その後また、くわしく細やかに、お体をみること。
その変化をみること。

この基礎のサイクルがあるから、こうやって、
「伝えるべきお話」が生まれています。

ただ、いつのまにか、ぼくの仕事の半分は、
文章を書いたり、しゃべったりすることに
なっていました。

実は、自分でも、これ、ビックリなんです……

こんな予定では、ありませんでした(笑)


■今の「仕事」に辿り着いた理由

「永井のどこを評価して、整体に通ってくれていますか?」

この質問を含むアンケートをとったのは、
独立してまだ1年も経たない頃でした。

当時のぼくは、とにかく答えが知りたかった。
なぜなら、
紹介をたくさんしてもらって、急にお客さんが増えたからです。

もちろん、うれしいことではありますが、
「こんなに強い幸運が、長続きするわけがない。
 多分これ、何かのバブルみたいなもんだ」
って、ぼくは思っていたんです。

つまり、怖かったんですね……


予想としていたのは、
「やっぱり技術がすごい」
「一発で内臓が良くなるなんて、初めてだった」
みたいな、スキルを認めてくれる答えでした。

そしたら……

実際の声は、ぜんぜん違ってたんです。


スキルのことなんて、
「話しやすい」
「なぜか気分がよくなる」
みたいな票に、余裕で負けていました(笑)
5位ぐらいだったはず。


じゃあ、1位は?

一番の「うちの通ってくれている理由」は――


「説明がわかりやすいから」


だったんです。


……

…………


……ナニソレ?


■ 自分のことは人に教わらないと、良くも悪くも、わからない

ぼくにとっては、超意外でした。

なぜって、
ぼく自身はそんな理由で整体院に行ったりしないからです。
まったくの予想外。
棚からいちご大福。

でも、2位との票数の差が圧倒的なぐらい、
ぼくは「説明のわかりやすさ」を好まれていたんです。

マジか……と。

ちょっとした違和感と、
スキルじゃねえのか、という切なさと、
どうしていったらいいのか、という心細さと。

正直、戸惑いました。


でも、詳しく聞いてみると、
「説明がわかりやすいことで、安心できるから」
というのが、深い本音だったんです。

「私は、永井先生にみてもらうまで、ヤバい病気だと勘違いしてました」
「自分だけ異常なんじゃないかって、怖かったんです」
「どうすれば良くなっていくのか、初めて、ちゃんと教えてもらえました」

……それで「安心できたんです」と。


そういう声は、本当にうれしかった。

説明って、
そういうふうに「心を軽くする」という
効力があるんだなって、初めて知ったわけです。

そしてぼくは、
「たしかに、それをやってくれる人が、この世に足りてない」
って、思ったんです。

どうやら、ぼくがそれを得意なら、
大事にしていったほうが良さそうだな。

……ぜんぜん知らんかったけど(笑)


■ 求められる部分を、まず何より大切にしたい

もともと「お客さんが離れるのが不安」で
とったアンケートでした。

だからぼくは、その後、さらに
説明をわかりやすくする工夫をしました。

質問をしやすい空気もつくるようにして、
できるだけ疑問に応えるようにもなりました。

……そしたら、気が付けば、
「お客さんが離れていく」どころか、
「ますます紹介で増えていた」んです。

そしてこの努力は、やがて、
本を書くときに、すごく役立つことになります。

動画をつくる材料とモチベーションをくれたものも、
元々は、あのアンケートで聞かせてもらった
お客さんたちの声が、始まりだったと思います。

本当に、有り難かった……


ぼくの仕事のやり方は、
ぼくのお客さんが、教えてくれたものなんです。


■ 自分の居場所を確立する方法

「居場所をつくる」ということは、今、
ものすごく大切だと思います。

それは、プライベートでも当然、大事です。
でも、仕事でも同じぐらい、大事な時代になりました。

誰かの中に、
あなたが埋めている居場所(ポジション)があれば、
その人からの仕事を失うことは滅多にありません。


じゃあ、具体的にはどうするか。
今回の事例は、そのヒントになると思うんです。


最初の断言を、くりかえしますね。


あなたには、あなただけが気づいていない弱点があります。
それは、ちょっと怖いことです。
でも、あなたには、あなただけが気づいていない魅力があります。
それは、ものすごく素敵な価値です。


それを、教えてもらいましょう。
聞くべき「大切な相手」に、聞きましょう。

照れくさいようですが、
本当は、こんなに大切な質問、ありません。

そして、多くの場合、
本当に重要な答えを教えてくれるのは、
「聞くのが照れくさい相手」です。

家族、パートナー、上司、常連さんとかね。

でも、だからこそ、価値がある。

ひとときの照れくささなんて、
生きにくさの重みにくらべたら、
ずっとマシだと思うんです。



まずは居場所が先。
それを得たら「その場所」で、
やりたいことがやれるようになっていく。

ぼくは、そういう順番だと思っています。



ではでは、くれぐれも、お大事に。
逆にあなたが思うその人の魅力は、どこでしょうね。